急速な円高などを受けて、政府が３０日に前倒しで決定する追加の経済対策の基本方針案が明らかになり、住宅エコポイントの延長や新卒者の雇用対策を強化するほか、景気回復を確実なものとするため総理大臣を議長に日銀総裁などを加えた「新成長戦略実現推進会議」を設置することを盛り込む方針です。

週明けの東京株式市場は、日銀が開いている臨時の金融政策決定会合で追加的な金融緩和に踏み切ることへの期待感から、株価はほぼ全面高の展開になっており、日経平均株価は９０００円台を回復しています。市場関係者は、「先週末のニューヨーク株式市場で株価が大きく上昇し、円高傾向が一服したことに加えて日銀が追加的な金融緩和に踏み切ることへの期待感から、ほぼ全面高の展開になっている」と話しています。

日銀は、このところの急激な円高や株安が緩やかに回復している日本経済を悪化させかねないとして、さきほどから始まった臨時の金融政策決定会合で、追加の金融緩和策を決定します。

政府は、インドとの間で、関税の撤廃などを行うＥＰＡ＝経済連携協定について、来月上旬に東京で次官級による交渉を行い、実質的な合意を目指すことになりました。

このところの急激な円高に対し、菅総理大臣が、追加の金融緩和策に期待する考えを示す中、日銀は３０日、臨時に金融政策決定会合を開き、市場に対する資金供給策の拡充など一段の金融緩和策を決定することになりました。

外国為替市場で円高が進んでいることを背景に、日本企業による外国企業の買収などが、この１０年間で最も多くなっていることがわかりました。

新興国の景気回復で日本の高級食材の需要が伸びたことなどから、ことし６月までの半年間に日本から輸出された農林水産物や加工食品は、２年ぶりに増加に転じました。

中国政府は、「日中ハイレベル経済対話」で、日本側が強く求めた希少金属「レアアース」の輸出規制の見直しに応じなかったことについて、レアアースは日本で加工されたものが中国に再輸出されており、影響は中国にも出ているとして、規制はあくまでも環境対策のためだと釈明しました。

日本と中国の閣僚が経済問題を話し合う「日中ハイレベル経済対話」が北京で始まり、日本側が強く見直しを求めている希少金属「レアアース」の輸出規制問題について、中国側がどのような対応を示すかが焦点となります。

ニューヨーク株式市場は、ＦＲＢ＝連邦準備制度理事会のバーナンキ議長が講演で、「追加の金融緩和策に踏み切る用意がある」と述べたことを受けて、アメリカ経済の先行き不安がいくぶん和らぎ、平均株価の終値は、１６０ドル以上、値上がりしました。