先進国に新興国を加えたＧ２０＝２０か国の財務相・中央銀行総裁会議が２２日から韓国で開かれます。会議では自国の通貨を輸出に有利な安値に誘導する、いわゆる「通貨安競争」に対する懸念が強まるなか、為替の問題で各国がどう協調を図ることができるのかが焦点となる見通しです。

菅総理大臣は、与党内で参加すべきかどうかで意見が分かれている、アジア太平洋での自由貿易圏の構築を目指す新たな協定について、「よくも悪くも黒船がやってきた」と述べ、政府としての対応を決めるには国民的な議論が必要だという考えを示しました。

景気を回復させるため、自国の通貨を輸出に有利な安値に誘導する、いわゆる「通貨安競争」など、為替の問題が焦点となるＧ２０、主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席するため、野田財務大臣は２１日夜、成田空港を出発しました。

アジア太平洋での自由貿易圏の構築を目指す新たな協定について、大畠経済産業大臣は、コメなどを関税撤廃の例外の品目にできるかどうか交渉の中で議論する必要があるという認識を示しました。

為替に関する議論が注目されているＧ２０財務相・中央銀行総裁会議が２２日から韓国で開かれるのを前に、アメリカのガイトナー財務長官は、有力紙のインタビューで「主要国の通貨はおおむね経済の実勢にかなっている」と述べ、現在のドルと円の為替レートを容認する考えを示唆しました。

２１日の東京外国為替市場は、ドルを売って円を買う動きが広がり、海外市場に続いて一時、１５年半ぶりの円高水準となる１ドル＝８０円台まで値上がりしましたが、その後はドルを買い戻す動きが出て、円相場は小幅な値動きになっています。

２１日の東京外国為替市場は、アメリカが追加の金融緩和を行うという観測が強まってドルを売って円を買う動きが広がり、円相場は、海外市場に続いて東京市場でも一時、１５年半ぶりの円高水準となる１ドル＝８０円台まで値上がりしました。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は「アメリカ経済の成長は緩やかながらも続いている」とする報告書をまとめ、来月開かれる公開市場委員会で、ＦＲＢが追加的な金融緩和に踏み切るかどうかに注目が集まっています。

先月、９月の全国のコンビニエンストアの売り上げは、値上げを前に、たばこの販売が大きく伸びたことなどから、過去最高の水準に迫る伸び率を記録しました。

リニア中央新幹線のルートの選定をめぐって、国土交通省の審議会が２０日に開いた会合で、東京と名古屋をほぼ直線に結ぶルートの経済効果が最も高いとする試算が示され、事実上、直線ルートで決着する見通しとなりました。