アメリカ財務省高官は、今週ワシントンで開かれるＧ２０財務相・中央銀行総裁会議では、東日本大震災が日本をはじめとする世界経済にどのような影響を与えるのかが、大きなテーマの一つとして議論されるという見通しを示しました。

福島県は、県内各地の水田で土壌を調査した結果、避難指示の対象などとなっている自治体以外の４６市町村では「稲の作付けに問題はない」とする見解を示しました。

ＩＭＦ＝国際通貨基金は、東日本大震災に伴う復興事業などのため、新たな財政支出が想定される日本について「震災前から財政健全化の取り組みは先送りされていた」と批判したうえで、震災への対応にめどがついた時点で財政健全化への取り組みにも明確な道筋を示すべきだとする報告書を発表しました。

農林中央金庫は、東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故で被害を受けた農家や漁業者に対し、自治体による支援策と合わせることで、無利子か、低い利子で融資を受けられるようにする取り組みを始めました。

鹿野農林水産大臣は、閣議のあとの記者会見で、福島第一原子力発電所の事故で政府が新たに指定した「計画的避難区域」は、コメの作付け制限の対象とすべきだという考えを明らかにしました。

震災で被害を受けた青森県の八戸港では、最も大きな岸壁の復旧が終わり、１１日から、大型の貨物船が接岸を始めました。

政府は１３日に発表する今月の月例経済報告で、東日本大震災によって企業の生産や個人消費が落ち込んでいることなどから、「景気に弱い動きが見られる」として、景気の現状判断を６か月ぶりに下向きに修正する方針を固めました。

夏の電力不足に備えるため、自動車メーカーの業界団体、日本自動車工業会は、電力需要のピーク時に工場の操業を交代で止めて節電する「輪番操業」を検討していますが、業界だけでは十分に節電できないとして、電機や流通など、ほかの業界団体に参加を呼びかけることにしています。

日銀は、１１日に開いた支店長会議で、東日本大震災による東北地域の経済への影響について、生産設備や物流拠点が極めて広い範囲で被害を受け、生産が大幅に落ち込んでいるなどとして「経済的に甚大な被害が生じている」とする厳しい判断を示しました。

東日本大震災から１１日で１か月になりましたが、日本経団連の米倉会長は、記者会見で、被災地にある世界的なシェアが高い部品メーカーの復旧が遅れることで、日本だけでなく、国際経済にも影響が拡大しかねないとして強い懸念を示しました。