政府は、福島第一原子力発電所の事故で東京電力の賠償金の支払いを支援する法案に関連して、東京電力に融資などを行う新たな組織・機構に対して、１兆円規模の交付国債を発行する枠を設ける方針で、今年度の第２次補正予算案に必要な内容を盛り込めるよう調整を進めることにしています。

自動車向けのモーターなどを製造している「日本電産」の永守重信社長は、東日本大震災の影響で落ち込んでいる自動車の生産は、予想以上に回復が早いという認識を示しました。

東京証券取引所は、この夏に予想される電力不足に対応するため、実施を先送りしていた取引時間の３０分間の延長を、ことし１１月２１日から実施することになりました。

経団連の米倉会長は、東日本大震災からの復興支援を検討しているアメリカの有識者会議のメンバーと意見を交わし、アメリカ側を代表してアーミテージ元国務副長官が、世界経済にとって日本の復活が極めて重要だと指摘しました。

金融庁が検討している、企業の決算書に世界共通の「国際会計基準」を義務づけることについて、自見郵政改革・金融担当大臣は、東日本大震災の影響も踏まえ、平成２９年以降に先送りする考えを明らかにしました。

自動車メーカーの富士重工業は、東日本大震災以降減産が続く自動車の生産が、ことし１０月以降に増産に転じる見通しとなったことから、群馬県にある主力の組み立て工場などで、およそ４００人の期間従業員を新たに採用することになりました。

被災地の宮城県亘理町では、農家が、いちごの産地の栃木県から譲り受けた「とちおとめ」の苗を使って、いちごの栽培を再開しました。早ければ１１月中に収穫できる見通しだということです。

大手電機メーカーのパナソニックは、東日本大震災の影響で、来年３月期の最終利益が、前の年の同じ時期よりおよそ６割減少するという見通しを明らかにしました。

大手格付け会社の「ムーディーズ・ジャパン」は、福島第一原子力発電所の事故で東京電力は損害賠償の負担が増えるとともに、賠償を支援する法案も成立が遅れる可能性があるとして、東京電力の信用力を示す格付けを４段階引き下げました。

東日本大震災で大きな影響を受けた部品の供給網、いわゆるサプライチェーンの復旧が進んでいるなどとして、政府は、今月の月例経済報告で、景気判断を震災前のことし２月以来、４か月ぶりに上方修正しました。