大手鉄鋼メーカー各社のことし４月から６月までの決算は、東日本大震災で大口の取引先の自動車メーカーが減産した影響に加え、原材料の鉄鉱石と石炭の高騰が続いていることなどから、４社中３社が減益となりました。

関西電力は、運転を停止している原子力発電所の再開にめどが立たず、節電の効果も見通しが立たないことから、すでに公表していた来年３月期の業績の見通しを初めて白紙に戻す異例の事態となりました。

大手ゲーム機メーカーの「任天堂」は、ことし９月までの上半期の業績について、円高や携帯型ゲーム機の販売不振などの影響で、最終損益が、この期間としては２年連続の赤字に転落するという見通しを発表しました。

大手電機メーカーの「パナソニック」は、子会社の「三洋電機」が手がける洗濯機と冷蔵庫の事業を、中国の大手家電メーカーに売却することで合意しました。

東京電力の経営や財務内容をチェックする国の調査委員会は、東京電力の経営にむだがないか調べるため、発電にかかった費用に一定の利益を上乗せして徴収する今の電気料金の制度が妥当かどうかについても、踏み込んで詳しく調査することになりました。

アメリカの連邦債務の上限の引き上げを巡る問題について、アジア開発銀行は、高成長を続けるアジア経済の先行きの不確定要因になるとして影響の波及に懸念を示しました。

円高傾向が続く東京外国為替市場は、２８日は値上がりした円を売って、いったん利益を確保しようという動きが出ており、円相場はいくぶん値下がりして１ドル＝７８円を挟む水準で取り引きされています。外国為替市場では、アメリカの財政問題の決着に見通しが立っていないことから、円高ドル安が進んできましたが、２８日の東京市場では、値上がりした円を売って当面の利益を確保しようという動きが出て、円相場は１ドル＝７８円を挟んだ水準で取り引きされています。外国為替市場では、アメリカの国の借金の上限を引き上げるかどうかを巡って、政府・与党と野党・共和党の協議が難航していることから、ドルを売って円を買おうという投資家も多く、市場関係者は「円が一気に売られるという展開にはなっていない」と話しています。外国為替市場で、１ドル＝７７円台の円高ドル安水準が続いていることについて、野田財務大臣は、２８日朝、記者団に対し、「引き続きマーケットを注目したい」と述べました。また、製造業から政府の対応を求める声が出てきていることについて「そのような声があることは承知をしています」と述べるにとどめました。

経団連や中小企業の団体は、来年度の税制改正についての要望の中で、円高や原発事故をきっかけとする電力供給への懸念から経営環境は厳しさを増しているとして、法人税の税率の引き下げを経済産業省に求めました。

ニューヨーク株式市場は、アメリカ政府が追加的な借金をすることを巡って合意の見通しが立たないことや、アメリカの景気減速に対する懸念が強まったことから、幅広い銘柄に売り注文が増え、ダウ平均株価は、一時２００ドル以上値下がりしました。

大手電機メーカーのパナソニックは、子会社の三洋電機と重複する事業を整理するため、三洋電機の洗濯機と冷蔵庫の事業を、中国の大手家電メーカーに売却する方針を固めました。