財務省によりますと、ことし７月の日本の経常収支は９９０２億円の黒字と、去年の同じ月より４２．４％減って５か月連続で減少しました。

７日のニューヨーク株式市場は、ドイツの憲法裁判所が財政危機に陥ったギリシャなどに対する金融支援は合憲だという判断を示したことなどから、幅広い銘柄に買い注文が出て、ダウ平均株価は２００ドル以上値上がりしました。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は、最新の経済情勢に関する報告書の中で、「一部の地区では経済成長がさらに鈍っている」と指摘し、今月下旬に開かれる金融政策を決める会合で追加的な緩和策に向けた議論が活発になりそうです。

歴史的な円高の地域経済への影響を調べるため、７日に経済産業省で全国の経済産業局長を集めた緊急の会議が開かれ、円高で収益が減少した輸出企業などで生産拠点を海外に移す動きが加速し、空洞化の懸念が高まっているという報告が相次ぎました。

古川経済財政担当大臣は、経済同友会の長谷川代表幹事と会談し、日本経済の成長戦略を実現するため、今後は政府と経済界が定期的に意見交換をする場を設けたい考えを示しました。

７日の東京外国為替市場は、スイスの中央銀行が異例の通貨高の抑制策を打ち出し、スイス・フランが値下がりしたのに伴って円にも売り注文が出て、円相場は値下がりしました。７日午後５時時点の円相場は、前日に比べて４９銭円安ドル高の１ドル＝７７円２３銭〜２５銭でした。また、ユーロに対しては前日に比べて４７銭円安ユーロ高の１ユーロ＝１０８円７６銭〜８０銭でした。ユーロは、ドルに対しては１ユーロ＝１．４０８２ドル〜１．４０８４ドルでした。市場関係者は「スイスの中央銀行の異例の対策を受けて午前中にはフランと共に円が売られたが、日銀が今の金融政策の維持を決めたことで、これ以上の円安にはならないのではないかという見方も出て、いくぶん円が買われた」と話しています。

鹿野農林水産大臣は、福島県飯舘村を訪れ、東京電力福島第一原子力発電所の周辺の農地から放射性物質を取り除く実験の効果が確認できたとして、今後、農地の除染を進めていく考えを正式に明らかにしました。

日銀は、７日まで開いた金融政策決定会合で、円高が景気に悪い影響を及ぼすおそれがあるとしながらも、先月決定した金融緩和策の効果を見極めたいとして、今の金融政策を当面維持することを決めました。

７日の東京外国為替市場は、６日、スイスの中央銀行が自国の通貨・フランが一定以上に値上がりしないようにする異例の通貨高の抑制策を打ち出したことを受けて、フランと同じく買われてきた円にも売り注文が集まり、円相場は値下がりしています。市場関係者は「スイスの中央銀行が異例の対策を取ったが、ヨーロッパの財政問題への懸念が根強いなかで、円については、比較的安全だとして今後も買われやすいという見方もあり、この水準が続くかどうかは不透明だ」と話しています。

大手電機メーカー「東芝」は、提携先のアメリカの企業から、子会社の原子力企業、「ウェスチングハウス」の株式を新たに２０％取得することになりました。東芝は、すでに数社からこの株式の取得を打診されており、原子力事業の国際展開の拡大を目指し、新たな提携先の選定を進めていく方針です。