２６日のニューヨーク株式市場は、ヨーロッパの信用不安への懸念がいくぶん後退したことから幅広い銘柄に買い注文が出て、ダウ平均株価は、２７０ドル余りの値上がりとなりました。

政府は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて放射性物質を取り除く除染や廃棄物の処理にかかる費用は、少なくとも総額で１兆数千億円に上ると試算し、このうち来年度予算案に４５００億円余りを計上する方向で調整に入りました。

経団連の米倉会長は、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う損害賠償の支払いを支援する新たな機構が設立されたことに関連して、２６日の記者会見で、政府がもっと前面に立って事故の賠償に取り組むべきだという考えを示しました。

枝野経済産業大臣は、福島第一原子力発電所の事故に伴う賠償金の支払いで、東京電力が被災者に提出を求めている請求書類が、膨大で分かりにくいとして、２６日、山崎雅男副社長に、被災者の立場に立った丁寧な対応を求めました。

東京電力の西澤俊夫社長は、電力の使用制限が終了してから２週間以上が過ぎた２６日、節電効果の推計について発表する記者会見に出席し、この夏、企業や家庭に１５％の節電を求めたことについて、改めて陳謝しました。

東京電力は、家庭や企業に１５％の節電を求めたこの夏の電力需要について分析した結果、家庭も企業も夏場全体の使用量は大幅に減ったものの、日中のピーク時には、工場など大口利用者で２９％の節電を達成した一方で、家庭の節電は６％にとどまったとする推計を明らかにしました。

東京電力の福島第一原子力発電所の事故に伴う損害賠償の支払いを支援する、新たな機構が設立され、枝野経済産業大臣は、競争状態にない東京電力は役員報酬や人件費を公務員並みに削減すべきだという認識を示しました。

震災で被害を受け、操業を停止していた、仙台市にあるキリンビールの工場が、６か月半ぶりに生産を再開しました。東北地方では、宮城県名取市にあるサッポロビールの工場がすでに生産を再開しているほか、福島県本宮市にあるアサヒビールの工場も来月３日に再開の予定で、大手３社の工場がすべて稼働することになります。

自動車メーカー各社の間では、円高や欧米経済の減速で輸出の減少が懸念されることから、市場の拡大が続く東南アジアで、生産を２倍以上に増やしたり新車を積極的に投入したりして、事業を強化する動きが相次いでいます。

経済産業省は、将来の再生可能エネルギーの柱の１つとして期待される「地熱発電」の開発を促すため、地熱発電に取り組もうとする企業に対し、巨額の初期投資の一部を支援する新たな制度を設ける方針を固めました。