２５日のニューヨーク外国為替市場で、円相場が値上がりして、一時、１ドル＝７５円７３銭の最高値を付けたことについて、安住財務大臣は２６日、記者団に対し、「あらゆる措置を排除せずに対応する」と述べ、必要と判断すれば市場介入に踏み切る考えを強調しました。

大手自動車メーカーのホンダは、タイの大雨の影響による部品不足で、マレーシアの工場で操業を取りやめることになり、タイ以外の地域で初めて、生産停止の措置を取ることになりました。

２５日のニューヨーク外国為替市場で、円相場が１ドル＝７５円７３銭まで値上がりし、これまでの最高値をつけたことについて、安住財務大臣は２６日朝、財務省で記者団に対し、「ヨーロッパ、アメリカとも、市場が過敏に反応しすぎているのではないか。ヨーロッパでの２６日の閣僚会合が延期されるような噂に反応したり、アメリカの景気指数が予想を下回ったことなどが円を買う動きに跳ね返っている。そういう意味では、これは投機的な動きではないかとたいへん懸念している」と述べました。そのうえで安住大臣は、円売りドル買いの市場介入について、「やるときは断固たる措置を取る」と述べ、必要と判断すれば市場介入に踏み切る考えを改めて強調しました。

政府は、人工衛星の分野で初めてＯＤＡ＝政府開発援助を供与し、ベトナムが計画している人工衛星の打ち上げで、およそ５００億円の円借款を行う方針を固めました。

２５日のニューヨーク外国為替市場では、ヨーロッパの信用不安やアメリカ経済への懸念からドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は１ドル＝７５円７５銭を付けて、先週末に付けた最高値を再び更新しました。

インドの中央銀行に当たるインド準備銀行は、政策金利を０．２５％引き上げて８．５％とすることを決め、引き続き国内のインフレ対策を重視する姿勢を示しました。政策金利の引き上げは、去年の３月以降、これで１３回目になります。

大手精密機器メーカーの「キヤノン」は、タイの大雨による洪水被害で部品の供給が滞り、デジタルカメラの生産が当初の想定を下回ることから、年間の売り上げで５００億円、営業利益で２００億円、減少することが見込まれると発表しました。

政府は、２５日の閣僚懇談会で、記録的な大雨による洪水で浸水被害が広がっているタイに、国際緊急援助隊として、防水対策の専門家を派遣するとともに、無償資金協力を実施するなどとした支援策を決めました。

枝野経済産業大臣は、閣議のあとの記者会見で、佐賀県の玄海原子力発電所の説明会に関連したメール問題を巡る、九州電力の最終報告書について、「調査を第三者委員会に委託しながら、都合が悪い部分は受け入れない、経営者の姿勢が問題だ」と述べ、会社側の対応を改めて批判しました。

アメリカ政府は、景気の足かせとなっている住宅市場の低迷を打開するため、高い金利で借りた住宅ローンをより金利の低いものに借り換えやすくする対策を拡充し、家計の負担を軽くすることで景気を下支えする方針を発表しました。