日銀は、２７日の金融政策決定会合で景気と物価の最新の見通しを公表し、ヨーロッパの信用不安や歴史的な円高の影響で景気回復の勢いが弱くなるとして、今年度と来年度の経済成長率の予測をこれまでよりも引き下げました。

ＥＵ＝ヨーロッパ連合が、ギリシャの債務を削減するため、銀行が自発的に元本の削減に応じることや、銀行の資本増強を進めることを柱とする包括的な対策を発表したことを受けて、ＩＭＦ＝国際通貨基金のトップ、ラガルド専務理事は「多くの面で実質的な前進が見られたことを歓迎する」という声明を発表しました。

日銀は、２７日、金融政策決定会合を開き、長期化するヨーロッパの信用不安や、一時１ドル＝７５円台まで進んだ歴史的な円高が、景気に悪い影響を及ぼすおそれが高くなったとして、金融市場に大量の資金を供給する基金の規模を５兆円拡大する一段の金融緩和策を決めました。

大手鉄鋼メーカーの「新日鉄」と「ＪＦＥホールディングス」は、歴史的な円高やタイの大雨による洪水の影響で、今年度の決算が減益になるのは避けられないとして業績予想を下方修正しました。

ヨーロッパの信用不安など国の財政赤字の問題が世界経済の懸念材料になるなか、来週、フランスで開かれるＧ２０サミットで合意される文書に、日本が将来的に消費税率を１０％まで引き上げる方針が明記されることが明らかになり、消費税率の引き上げを事実上の国際公約に掲げることになります。

早い時期から始まる就職活動が大学生の学業の妨げにならないよう、ことしから会社説明会などの開始時期が２か月遅くなり、１２月からになったため、大手デパートがこの時期に準備を始める大学生たちを対象にスーツの着こなし方やメイクの仕方などを教えるセミナーを開きました。

ヨーロッパの信用不安の拡大を食い止めようと、ＥＵ＝ヨーロッパ連合は、日本時間の２７日未明から再度の首脳会議を開き、包括的な対策を最終的に決定する方針です。ただ、ギリシャの債務を減らすため、銀行に大幅な負担を求めることなどを巡って、詰めの作業が難航しており、どこまで具体的な対策を示すことができるのか、ぎりぎりの調整が続いています。

光学機器メーカーの「オリンパス」は今月１４日に当時の社長を解任して以降、株価が急落するなど経営が混乱したことへの責任をとる形で、菊川剛会長兼社長を退任させ、代表権のない取締役に降格したことを発表しました。

主な自動車メーカー８社が、先月、国内で生産した車の台数は、エコカーへの補助金で生産が増えた去年の反動などで、前の年の同じ月より５．７％減少しました。

ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定を巡る、政府・民主党内の議論が活発になるなか、学識経験者や企業関係者などのグループが都内でシンポジウムを開き、政府に対し、交渉への早期参加を求める決議を行いました。