２２日の東京株式市場は、アメリカの財政赤字削減を巡る与野党間の協議が決裂したことで、アメリカの財政問題の先行きに対する懸念が強まって売り注文が増え、日経平均株価は８３１４円７４銭で取り引きを終え、２１日に続いて終値でのことしの最安値を更新しました。

アメリカ議会の超党派で作る「財政赤字削減委員会」は、２１日、１兆２０００億ドルの財政赤字を削減するための与野党間の交渉が決裂したと発表しました。議会が党派対立を乗り越えられず、アメリカの財政赤字削減への具体的な取り組みが進まないことが、ヨーロッパの信用不安とともに金融市場の懸念材料になるという指摘も出ています。

ギリシャのパパデモス首相は、２１日、就任後初めてブリュッセルにあるＥＵ＝ヨーロッパ連合の本部でファンロンパイ大統領とバローゾ委員長らと会談し、信用不安の解消に向けてＥＵが決めた対策を受け入れ、必要な改革を進める方針を強調しました。

アメリカでは巨額の財政赤字を削減するための具体案について、依然として与野党間の対立が埋まらないことから、与野党間の交渉が決裂するとの見方が強まり、２１日のニューヨーク株式市場では平均株価が一時、３００ドル以上も下落しました。

週明け２１日のヨーロッパの株式市場では、ヨーロッパの信用不安問題に加えて、アメリカの財政赤字削減を巡る与野党協議への懸念も加わって、主要な株価指数は２％から３％の大幅な下落となりました。

東京と大阪の間で２０４５年に開通を目指すリニア中央新幹線の中間駅の建設費用について、ＪＲ東海は、地元の全額負担としてきた方針を一転し、ＪＲ側が全額負担する方針を明らかにしました。

東日本大震災で被災した東北の４つの信用金庫は、地元の中小企業などに十分な貸し出しをしていくには財務基盤を強化する必要があるとして、国に公的資金の投入を申請する方向で検討に入ったことを正式に明らかにしました。

週明けの２１日、東京株式市場は、ヨーロッパの信用不安がスペインにも及んで政権交代に発展する事態となり、先行きへの懸念を強めた売り注文などが出て、日経平均株価は終値でおよそ２か月ぶりにことしの最安値を更新しました。

日銀は、一段の金融緩和に踏み切った先月下旬の金融政策決定会合の議事要旨を公表し、ヨーロッパの信用不安について、かつてのリーマンショックのような深刻な事態を日本経済にもたらすことも意識しなければならないなどと、強い懸念が示されていたことが分かりました。

タイの洪水の影響で１か月以上現地工場の生産を停止していたトヨタ自動車が２１日から操業を再開し、工場が浸水したままのホンダを除く、すべての日本の自動車メーカーが、今週中にタイでの生産を再開することになりました。