２８日のヨーロッパの株式市場でも、信用不安が深まっているイタリアに対して何らかの支援が行われるという観測から、値下がりした銘柄を買い戻す動きが強まりました。各地の主な株価指数は▽パリ市場で５．５％、▽フランクフルト市場で４．６％、そして▽ロンドン市場で２．９％と、軒並み大幅な上昇になりました。一方、ヨーロッパの債券市場では、ユーロ圏各国の国債を買い戻す動きも一部に見られましたが、イタリアの１０年ものの国債の利回りが依然として自力での財政再建が危ぶまれる７％を上回って推移するなど、予断を許さない状況が続いています。

ＯＥＣＤ＝経済協力開発機構は、２８日、最新の経済見通しを公表し、日本の来年の成長率について、東日本大震災の復興需要で２％のプラス成長を見込む一方で、懸念材料としてヨーロッパの信用不安の影響などを挙げています。

日銀の白川総裁は、２８日、名古屋市で開かれた懇談会で、ヨーロッパの信用不安の深刻化が、国際金融市場に及ぼす影響に懸念を示しました。

枝野経済産業大臣は、日本を訪れているタイのキティラット副首相兼商業相と、２８日、会談し、タイの洪水被害からの復興に最大限の協力をしたいという考えを伝えました。

日本を訪れているフランス中央銀行のノワイエ総裁は、２８日、東京都内で記者会見し、ヨーロッパの信用不安の影響で、フランス国債の価格が下落していることについて、「全く合理的ではない」と述べ、市場の動きは過剰だとしてけん制しました。

この冬の電力不足に備えて、中国電力は関西電力に電力の一部を融通するのに加え、九州電力からも要請を受け、融通する方向で検討に入りました。

ヨーロッパの信用不安を受け、個人から集めた資金をアメリカやヨーロッパ各国の国債などで運用している国内最大の投資信託の運用会社は、投資信託に組み込んでいるイタリア国債などの売却を進めています。

世界的な人口の増加で、食料の生産に欠かせない化学肥料の需要が急増していることから、大手商社は食料生産の拡大が期待されるアジアやアフリカで現地メーカーなどとともに、肥料の製造・販売に相次いで乗り出しています。

自動車メーカーのマツダは、２６日、自動車市場の成長が期待されるロシアで、現地のメーカーと合弁会社の設立に向けて協議を始めたことを発表し、早ければ来年の秋にも極東のウラジオストクで乗用車の組み立てが始まる見通しとなりました。

韓国は、東日本大震災の被災地の復興を支援しようと、貿易や投資を促進する公社が被災した東北３県で定期的に商談会を開いていき、韓国企業と被災地の企業との新たな取り引きを後押しする方針を明らかにしました。