１日の東京外国為替市場は、財政危機に陥っているギリシャに対する支援策がなかなかまとまらず、ヨーロッパの信用不安への懸念が広がり、ドルやユーロを売って円を買う動きが強く、円相場は１ドル＝７６円台前半の円高水準で取り引きされています。再び１ドル＝７５円台をうかがう展開です。市場関係者は「先月３１日に発表されたアメリカの個人消費の先行きを示す経済指標が市場の予想より悪く、一時、楽観的な見方が出ていたアメリカ経済に対し、再び、厳しい見方が広がっていることも、ドル売りの動きにつながっている」と話しています。

津波の被害を受けた農地の復旧について宮城県は、農地の３割は集約化を進めて５年かけて１区画当たりの規模を今の１０倍の１ヘクタールほどにし、農業経営の収益性を高めるとした工程表を作成しました。

大手の海運会社３社の業績は、貨物船が多くなりすぎて運賃が下がったことなどから、円高で業績が悪化した昭和６２年３月期以来、２５年ぶりにそろって赤字になる見通しです。

ヨーロッパの信用不安が続くなか、ユーロ圏の去年１２月の失業率は１０．４％と、ユーロ導入以来最悪の水準が続いており、特に若者の失業率が高止まりしている実態が明らかになりました。

大手自動車メーカーの「ホンダ」は、タイで起きた洪水で現地工場が浸水し、およそ半年間生産できなくなる影響などで、ことし３月期の決算は、本業のもうけを示す営業利益が、前の年度と比べて６５％もの大幅な減益になるという見通しを明らかにしました。

東京電力を除く電力９社の去年４月から１２月までの決算は、原子力発電所が運転を停止したことに伴い、火力発電所の燃料調達が大幅に増えたことなどを受けて、東北、関西、九州など７社が軒並み最終赤字となりました。

証券大手の「大和証券グループ」は、ヨーロッパの信用不安を背景に、投資家が株式の売買を控えたことなどを受けて、去年１２月までの決算が５００億円余りの赤字になったと発表し、海外社員の削減規模を拡大することにしました。

東京証券取引所の斉藤惇社長は、３１日、記者会見で、オリンパスの損失隠しなどによって損なわれた市場の信頼回復を図るため、社外取締役による企業経営の監視機能を強化することを正式に明らかにしました。

通貨危機を防ぐためＡＳＥＡＮ＝東南アジア諸国連合と日本、中国、韓国という１３か国の財政や金融政策を分析する新たな経済監視機関「ＡＭＲＯ」が、３１日、シンガポールで正式に発足しました。

日銀は、およそ１０年前の金融政策決定会合の議事録を公表し、当時の量的緩和政策について、アメリカの同時多発テロなどで景気が悪化するなか、どれだけの効果が上がるのか強い確信をもてないまま、金融緩和を重ねていたことが明らかにされました。