オリンパスの新しい社長に選任された笹宏行氏は、記者会見で、粉飾決算の疑いで前の社長らが逮捕された事件について「取締役会や監査役会がきちっとした検討と情報収集を行わず、ずさんだったうえ、経営トップが手を染めて一部の経営を巻き込んで極めて巧妙な手口で不正を行っていた」としたうえで、「私に課せられた使命は、一刻も早く毀損したブランドと皆様からの信頼を取り戻すことで、経営の仕組みを抜本的に改革することが必要だ。社外から立派な方達を選んでいただいたので、一致団結して再生に向けて頑張りたい」と述べて、今後、信頼回復に努める考えを強調しました。また、笹氏は、今後の抱負について「長期的には医療中心とした事業で利益ある成長を目指して会社を運営したいと考えている。他社との提携については、今後、事業の方向性を定めたうえで必要に応じて検討したい」と述べました。

大手半導体メーカー「エルピーダメモリ」が裁判所に会社更生法の適用を申請したことを受けて、東京証券取引所は、エルピーダの株式の上場を来月２８日で廃止することを決めました。エルピーダの株式は、上場廃止が決まったことを投資家に知らせる「整理銘柄」に指定され、来月２７日までは売買することができます。

週明けの東京株式市場は、外国為替市場で円安の傾向にあることから、輸出関連の銘柄に買い注文が入り、日経平均株価は一時、取引時間中としてはおよそ６か月半ぶりに９７００円台を回復しました。

国の支援を受けて経営再建中の大手半導体メーカー「エルピーダメモリ」は、歴史的な円高や半導体価格の大幅な下落などで資金繰りのめどが立たなくなり、裁判所に会社更生法の適用を申請する方針を固めました。

ＮＴＴドコモは、スマートフォンの端末に話しかけると、ことばを認識して、手で操作しなくてもソフトウェアを使って検索することなどができる新たな技術を、来月から導入することになりました。

日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、外国為替市場で円相場が１ドル＝８１円前後の水準まで値下がりしていることについて、記者団に対し「今の円安の動きは貿易赤字など日本の経済情勢にあった論理的な動きで、一時的なものではないと考えている。ただ、自動車産業が競争力を保つためには、まだ不十分な水準であり、１ドル＝１００円の水準まで円安が進むことを望みたい」と述べ、円安はさらに進むべきだという考えを示しました。

週明けの東京株式市場は、外国為替市場で円相場がドルやユーロに対して値下がりしていることで、輸出関連の銘柄を中心に買い注文が出て、日経平均株価は、一時、取引時間中としてはおよそ６か月半ぶりに９７００円台を回復しました。市場関係者は「円相場がドルやユーロに対して値下がりし、企業収益の回復への期待感から買い注文が出ている。ただ、このところの株価の上昇ペースが速すぎるのではないかという警戒感も強く、値上がりの幅は限られている」と話しています。

Ｇ２０の財務相・中央銀行総裁会議は終了し、このあと発表される共同声明では、信用不安の拡大を防ぐためのＩＭＦ＝国際通貨基金の融資基盤の強化について、ヨーロッパの対応が前提となるという認識で一致するとともに、このところの原油価格の高騰を世界経済の新たな懸念材料として明記する見通しです。

先進国に新興国を加えたＧ２０の財務相・中央銀行総裁会議は、２日目の討議が始まり、信用不安の拡大防止のため、ヨーロッパに対して一段の対応を促すとともに、ＩＭＦ＝国際通貨基金の融資基盤を強化することで引き続き調整を行っていくことを確認する見通しです。

ヨーロッパの信用不安の長期化が世界経済の減速を招くなか、メキシコシティーで始まった先進国と新興国によるＧ２０の財務相・中央銀行総裁会議は、まもなく初日の討議を終え、信用不安の拡大防止に向け、各国が協調姿勢をどこまで打ち出せるかに注目が集まっています。