関西電力大飯原子力発電所について、野田総理大臣が、記者会見で運転を速やかに再開したいという考えを示したことに対して、経済同友会の長谷川代表幹事は「産業界として歓迎したい」と述べ、評価する考えを示しました。

週明け１１日の東京株式市場は、ユーロ圏各国が金融システムに不安を抱えるスペインに対し、最大で１０兆円規模の支援を行う用意があると表明したことを受けて、幅広い銘柄に買い注文が出て、日経平均株価は、一時、２００円以上値上がりしています。市場関係者は「ユーロ圏で４番目の経済規模を持つスペインに対し、ユーロ圏各国が支援の用意があると表明したため、ヨーロッパの信用不安が拡大することへの懸念がいったん和らぎ、幅広い銘柄に買い注文が出ている」と話しています。

日本では、円高などの影響で製造業の海外進出による空洞化が懸念されていますが、アメリカでは今、一度中国などに移した工場を再びアメリカに戻す「再上陸」の動きが注目を集めています。

電機メーカー各社は、収益が悪化しているテレビ事業について、性能を向上させたり、従来にはない機能を加えたりした新型の製品を投入して、業績の改善を模索する動きが相次いでいます。

中国の先月の貿易統計は、悪化が続いていた輸出が前の年の同じ月と比べて１５％余り増加して、３か月ぶりに２桁の伸びとなりましたが、ヨーロッパの信用不安が深刻化することへの懸念が広がっていることから、中国政府は依然として先行きへの警戒を強めています。

化学最大手の三菱化学は、国内需要の減少や円高による採算の悪化を受けて、プラスチックなど石油化学製品の原料となるエチレンのプラントの操業を再来年の夏をメドに一部、停止する方針を固めました。

財政状況が厳しいスペイン政府は、巨額の不良債権を抱える国内の銀行を救済するための資金が必要だとして、ＥＵ＝ヨーロッパ連合に対して、近く正式に金融支援を要請することを明らかにしました。この発表を受けてユーロ圏グループは声明を発表し、最大で１０００億ユーロに上る支援に応じる用意があるとしています。

財政状況が厳しいスペイン政府は、巨額の不良債権を抱える銀行を救済するための資金が必要だとしてＥＵ＝ヨーロッパ連合に対して金融支援を要請することを明らかにしました。ヨーロッパの信用不安問題は、ユーロ圏第４の大国までもが自力で問題を解決できない事態にまで深刻化しています。

不良債権に苦しむ銀行の救済を目指しているスペインが、ＥＵ＝ヨーロッパ連合に支援を要請するのではないかという観測が広がるなか、通貨ユーロを導入するユーロ圏の財務相は、日本時間の９日夜１１時から緊急の電話会議を開くことになりました。

中国では、先月の消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて３％のプラスにとどまり、課題となってきた物価の高騰は沈静化する一方、ヨーロッパの信用不安による輸出の低迷などで経済の先行きの不透明感が強まっており、中国政府は金融緩和を本格化させて景気の下支えを急ぐものとみられます。