８日のニューヨーク株式市場は、アメリカで「財政の崖」と呼ばれる急激な財政の引き締めへの懸念から幅広い銘柄に売り注文が出て、ダウ平均株価は１２０ドル以上値下がりしました。アメリカ大統領選挙で再選されたオバマ大統領は経済の再生を掲げていますが、市場の厳しい見方が続いています。

中国の中央銀行、「中国人民銀行」の周小川総裁は、アメリカで予定されている「財政の崖」と呼ばれる急激な財政の引き締めについて、実際に行われれば中国経済にも影響を与えかねないと懸念を示しました。

大手企業のことしの冬のボーナスは、歴史的な円高や海外経済の減速などによる業績の悪化を反映して、従業員１人当たりの平均で７８万円余りと、３年ぶりに前の年を下回ることが、経団連の調査で分かりました。

経営が破綻し国の支援を受けて再生した日本航空が、多額の利益を計上し、積極的に投資していることに批判があることから、国土交通省は有識者による委員会を設け、経営危機に陥った航空会社への国の支援の在り方について検討を始めました。

枝野経済産業大臣は、アメリカやオーストラリアなど太平洋を囲む国々で関税の撤廃などを進めるＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定について、日本にとって重要な枠組みだとしたうえで、今の政権で早期に参加の是非を判断すべきだという考えを示しました。

ＮＴＴは、傘下のＮＴＴドコモがスマートフォンの販売競争の激化で利益が伸び悩んでいることなどから、今後２年間、グループ全体で設備投資の抑制や人件費の削減などで合わせて４０００億円以上のコスト削減を図る方針を明らかにしました。

枝野経済産業大臣は、８日、都内で記者団に対し、東京電力が原発事故の賠償や除染の費用などで政府に新たな支援の検討を求めたことについて、検討は賠償や経営改革が着実に進んでから行われるべきだという認識を示しました。

先月、倒産した企業の件数は、テレビなどを製造する大手電機メーカーの業績悪化を受けて、取引先の中小零細企業の倒産が相次いだことから、２か月連続で増加しました。

日本とアメリカの経済界の代表が集まる日米財界人会議が、８日から東京で始まり、日本側の議長を務める経団連の米倉会長は、成長エンジンの役割を果たしてきた中国などの新興国の経済が減速し始めていると指摘し、世界経済の先行きに強い懸念を示しました。

ことし上半期の日本の経常収支は２兆７０００億円余りの黒字にとどまり、信用不安で景気が停滞しているヨーロッパに加えて、日本との関係が悪化している中国向けの輸出が大幅に減ったことなどから、黒字額は上半期でこれまでで最も少なくなりました。