アメリカのアップルと韓国のサムスン電子が、スマートフォンなどの特許を巡って争っている裁判でアメリカ、カリフォルニア州の裁判所は、１７日、サムスンの２６の機種についてアメリカでの販売の差し止めを求めていたアップルの訴えを棄却しました。

自民党の安倍総裁は、日銀の白川総裁と党本部で会談し、デフレからの脱却を目指し、大胆な金融緩和を行うべきだとして、新政権の発足後、政府と日銀の間で物価上昇率の目標に関する政策協定を結ぶよう求めました。

政府の郵政民営化委員会は、日本郵政グループのゆうちょ銀行が申請している住宅ローンなどの新規事業について参入を容認する意見をまとめました。

中国の先月の海外からの直接投資の額は、去年の同じ月に比べて５．４％減少し、人件費が高騰していることなどを背景に、６か月続けて前の年を下回りました。

アメリカのインターネット検索大手「グーグル」が大学図書館などの書籍をデジタル化し、誰でも検索できるようにしたサービスを巡って、著作権者から懸念の声があがっていますが、日本ペンクラブは、グーグル側と基本的な立場を尊重し、協力関係を構築していくことで合意しました。

今回の選挙結果について経済同友会の長谷川代表幹事は記者団に対して、「３年３か月の民主党の政権運営には、マニフェストをはじめ、さまざまな問題があり、政治に裏切られたという有権者の気持ちがこういう結果につながったのではないか。それが戦後最低の投票率という結果にも表れている」と述べました。そのうえで長谷川代表幹事は「経済界は、日本がＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定への交渉参加を一刻も早く表明するよう求めており、衆議院で圧倒的多数を占める自民党は、ぜひ、その方向に持って行ってほしい。日中関係についても、安倍総裁は両国の利益を拡大する『戦略的互恵関係』に基づいてウイン・ウインの関係を作っていくと理解している」と述べ、新政権によるＴＰＰへの交渉参加表明や悪化している日中関係の改善に期待感を示しました。さらに長谷川代表幹事は、この１か月、円安と株高が進んでいることに関して「選挙期間中に安倍総裁が大胆な金融緩和を行うと発言をした時期と、アメリカの失業率が改善するなどした時期が重なっていたため、円安の傾向が出たとしてもおかしくはない。株式もリーマンショックのあと、日本だけ過剰に値下がりが続いていたのが、修復される過程にあると考えても不思議ではない」と述べ、安倍総裁の発言だけで円安や株高が進んだわけではないという見方を示しました。

大手コンビニチェーンの「ファミリーマート」は、少子高齢化で若い世代の客が減ることが見込まれることから、高齢者を対象に安否情報の確認とともに食品などを宅配する事業に乗り出しました。

今回の選挙結果を受けてＪＡ全中＝全国農業協同組合中央会の萬歳章会長は「東日本大震災の被災地の農業の復興と原発事故による被害の克服は遅々として進んでおらず、新政権の強力なリーダーシップのもと、スピード感を持って国の政策の強化が行われることを期待している。われわれＪＡグループはこれまでＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定への交渉参加阻止に向けて行動を取ってきた。新たな政権においてもわが国の主権、国益を断固守り抜き、交渉参加反対の対応を貫いてくれるものと確信している」とする談話を発表しました。

今回の選挙結果について、経団連の米倉会長は「自民党の圧勝を歓迎する。経済の立て直しに向けた自民党の手腕に対する国民の期待の表れであり、民主党政権への厳しい評価であると思う。景気悪化への対応や震災復興の加速、それにエネルギー政策の再構築など重要課題の解決には政治の強力なリーダーシップが不可欠であり、新しい政権は速やかに新内閣を発足させスピーディーに政策を遂行することを期待する。とりわけ、ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定の交渉参加は、一刻の猶予も許されず早期実現を果たしてほしい」というコメントを発表しました。

外国為替市場では、新しい政権下で、日銀が今後、強力な金融緩和を迫られるという思惑から、円が売られやすい展開となり、円相場は一時、１ドル＝８４円台半ばまで値下がりし、およそ１年８か月ぶりの円安水準をつけました。