外国為替市場で比較的早いスピードで円安が進むなか、Ｇ７＝先進７か国の財務相と中央銀行総裁は先ほど声明を発表しました。声明では、「為替レートは市場において決定されるべきことである。また、為替市場における行動に関して緊密に協議すべきことをＧ７として再確認した」などとしています。これは、ヨーロッパや新興国の一部の国から、今の日本やアメリカなどの政策が輸出を有利にする為替誘導ではないかといった懸念が出ていることから、Ｇ７として、為替相場は市場で決まるという認識などを示すことで、こうした懸念を払拭（ふっしょく）するねらいがあるとみられます。

先月の消費者心理の動きを示す指数は、円安による企業業績の改善への期待感や株価の上昇などから、５か月ぶりにプラスとなり、指数の上昇幅は今の形の調査が始まって以来、最大となりました。

林農林水産大臣は、ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定について、関税の撤廃に例外が設けられるかどうかに加え、食の安全安心に関する基準を守ることなど、自民党が先の衆議院選挙で政権公約に掲げたすべての点を確認できなければ交渉に参加するのは難しいという認識を示しました。

麻生副総理兼財務大臣は、今月１５日からモスクワで開かれるＧ２０＝主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議について、「デフレ不況からの脱却に向け、新内閣として金融政策、経済政策をきちんとやっているんだという以外に言うことはない」と述べ、会議では、安倍内閣の経済政策を十分に説明したいという考えを示しました。

週明けのニューヨーク外国為替市場は、アメリカの政府高官が安倍政権の経済政策を支持すると述べたことから、再び円を売ってドルを買う動きが強まり、円相場は、一時、１ドル＝９４円台半ばまで値下がりし、およそ２年９か月ぶりの水準まで円安ドル高が進みました。

先進国に新興国を加えたＧ２０＝主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議が、今月１５日からモスクワで開かれ、大胆な金融緩和などを提唱し、円安・株高が進む日本の経済政策に注目が集まりそうです。

インドで高速鉄道を国内各地に建設する計画が進んでいることを受けて、日本の新幹線をインド政府にアピールするためのセミナーが西部の都市アーメダバードで開かれました。

全国的に気温の低い日が続き暖房用の灯油の需要が増えているため、石油元売り各社は、供給に支障が出ないよう生産や輸入を引き続き拡大することにしています。

１０日から中国の旧正月の「春節」が始まりましたが、この休暇に合わせて日本を訪れる中国人旅行者の数は、沖縄県の尖閣諸島を巡り、日中関係が悪化した影響で、減少するとみられています。

円安が進み、輸出産業の企業業績に明るい兆しが見えはじめていますが、電子部品業界では、パソコンやスマートフォンの部品の受注や販売が減って、業績の見通しを下方修正する企業が相次いでいます。