東京電力は不足する電力を補うため、ほかの企業が建設する石炭火力発電所などから電力を安く調達することになり、１５日から入札を開始しました。これに対して、石原環境大臣が環境上の観点から懸念を示しているため、経済産業省との間で調整が行われています。

円安・株高が進み、日本の経済政策に各国が関心を寄せるなか、麻生副総理兼財務大臣は、モスクワで開かれるＧ２０、主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席するため、１５日午前、成田空港を出発しました。

先進国に新興国を加えた、Ｇ２０、主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議が、モスクワで始まります。円安や株高で、各国が日本の経済政策に関心を寄せる一方で、比較的早いスピードで進む円安に懸念を示す国もあるため、日本としては、今の政策は円安への誘導ではなく、デフレからの脱却を目指すものだと説明し、理解を求める方針です。

ネット通販大手の「楽天」は去年１年間の決算を発表し、スマートフォンの普及で通販事業が好調だったことなどから、売り上げと本業のもうけを示す営業利益がこれまでで最高となりました。

日本商工会議所の岡村会頭は、去年１０月から１２月までのＧＤＰ＝国内総生産の伸び率に関して、足元の景気は改善しており、今年度の補正予算案などが切れ目なく執行されれば景気は上向くとして期待感を示しました。

日銀の白川総裁は、金融政策決定会合のあとの記者会見で、景気の現状について、海外経済の持ち直しの動きなどを背景に、景気は下げ止まりつつあるとして、「判断を一歩前進させた」と述べました。

ことしの春闘で、自動車業界などに続いて１４日、大手電機メーカーの労働組合が経営側に要求書を提出し、ベースアップの要求を見送る一方、年齢や勤続年数に応じて賃金が上がる定期昇給の確保を求めました。

先月に首都圏で発売された新築マンションの戸数は、前の年の同じ月に比べて５．４％減少し、５か月連続で前の年を下回りました。

日銀は２％の物価目標を盛り込んだ政府との共同声明を決めたあと、初めてとなる金融政策決定会合を開き、景気が下げ止まりつつあることを踏まえ、これまでの金融緩和の効果を見極めたいとして金融政策を現状のまま維持することを決めました。

去年１０月から１２月までのＧＤＰ＝国内総生産の伸び率は、海外経済の低迷の影響で輸出の減少が続いたことなどから物価の変動を除いた実質で前の３か月と比べマイナス０．１％、年率に換算してマイナス０．４％と、３期連続のマイナスになりました。