中国の先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月に比べて３．２％の上昇と、９か月ぶりに３％を超える高い水準となり、中国政府としては、景気が回復に向かうなか、物価の急激な上昇に目配りを求められることになります。

政府は、来年４月に予定されている消費税率の引き上げのあと、大手スーパーなどが増税分を価格に反映しない「消費税還元セール」などを行えば、税の公平負担の趣旨に反するなどとして、こうしたセールを法律で禁じる異例の対応を検討していることが明らかになりました。

アメリカの大手ＩＴ企業グーグルは、業績が低迷している傘下の携帯機器メーカー、モトローラ・モビリティについて、合理化を進めて経営再建を軌道に乗せるため、従業員全体の１０％に当たる１２００人を削減する方針を明らかにしました。

日銀は、３か月ごとに行っている短観＝企業短期経済観測調査で、経済の先行きを予測するうえで重要な物価の動向を的確に把握するため、企業が物価についてどのような見通しを持っているかを、新たな調査項目として盛り込むことになりました。

麻生副総理兼財務大臣は、８日夜、アメリカのジャック・ルー新財務長官と電話で会談し、「日本の経済政策は、デフレからの脱却を目標としており、円安は派生的に起こっている話だ」と述べ、日本の経済政策が為替誘導には当たらないことに理解を求めました。

８日のニューヨーク株式市場は、この日発表されたアメリカの雇用統計の内容が予想を上回って改善したことから、買い注文が広がり、ダウ平均株価は４日連続で取り引き時間中の史上最高値を更新しました。

この冬、全国で唯一、北海道で行われていた７％以上という数値目標を設定した節電要請の期間が、８日午後９時に終了しました。期間中の節電実績は４．７％と目標には届きませんでしたが、需給がひっ迫する事態にはなりませんでした。

流通大手のイオンは、経済成長が続くインドネシアの首都ジャカルタの郊外に、大型ショッピングモールの１号店を来年中に開業させると発表し、拡大する東南アジアの中間所得層の取り込みに力を入れていく考えです。

働く人たちに景気の実感を聞く先月の「景気ウォッチャー調査」は、円安で製造業を中心に輸出の採算が改善し、受注も増えたといった声が多く寄せられたことから、景気の現状を示す指数が４か月連続で上昇しました。

先月、倒産した企業の数は、株価の値上がりなどを背景に消費者の購買意欲が改善し、小売り業の倒産が減ったことなどから、１年前よりも１２％減り、４か月連続で減少しました。