「消費税還元セール」を禁止する政府の法案に、小売業界から反対の声が出ていることについて、甘利経済再生担当大臣は「消費税は還元するものではなく納めるものだ」と述べるとともに、法案は売る側による価格設定を規制するものではないという認識を示しました。

１２日の東京株式市場は、このところ株価の上昇が続いていたことから、多くの銘柄でひとまず利益を確保するための売り注文が出て株価は値下がりしています。▽日経平均株価、午前の終値は、１１日より１０８円７２銭安い１万３４４０円４４銭、▽東証株価指数＝トピックスは、４．０２下がって１１４３．２７となっています。▽午前の出来高は、２５億３３３１万株でした。市場関係者は「日経平均株価が１１日までの７営業日で１５００円以上上昇していることが過熱気味だとして、このところ値上がりしていた銘柄を中心にひとまず利益を確保するための売り注文が増えている。一方、アメリカの景気回復や日銀の大規模な金融緩和への期待も強く、株式を買い戻す動きも出ている」と話しています。

ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定を担当する甘利経済再生担当大臣は、閣議のあとの記者会見で、日本の交渉参加に向けたアメリカとの事前協議について、「最終的な詰めをしていて、よい方向に向かっている」と述べました。

先月の中国での新車の販売台数は、２０３万台余りと１か月間の数字としては過去最高に上り、このうち乗用車の日本車のシェアは７か月ぶりに１５％台に回復しました。

１２日の東京外国為替市場は、弾道ミサイルの発射準備を整えたとみられる北朝鮮の動向などを見極めたいという投資家が多く、円相場は１ドル＝９９円台後半の小幅な値動きとなっています。市場関係者は「１１日のニューヨーク市場で１ドル＝１００円台に迫る９９円９５銭まで値下がりしたが、その後、積極的な取り引きにつながる材料が乏しい。市場では、北朝鮮の動向や１２日午後に予定されている日銀の黒田総裁の講演の内容を見極めたいという投資家が多い」と話しています。

１１日のニューヨーク外国為替市場は、日銀による大規模な金融緩和によって、今後も円安傾向が続くという見方から、ドルに対して円が売られやすい状況が続き、円相場は一時、１ドル＝９９円９５銭まで値下がりして、１ドル＝１００円台まであと僅かの水準に迫りました。

西武鉄道の親会社、西武ホールディングスに対し、ＴＯＢ＝株式の公開買い付けに乗り出しているアメリカの投資ファンドが、去年、西武側に示した文書が明らかになりました。一部の鉄道路線を不要な路線と位置づけていたほか、ゴルフ場の売却などの検討も求める内容で、西武はこの文書を踏まえ、１２日、ＴＯＢに改めて反対する方針です。

ロシア国営の石油会社が、サハリン沖で採れる天然ガスを使って、ＬＮＧ＝液化天然ガスを生産する新しいプラントをロシア極東に建設し、日本などアジア太平洋諸国に輸出する計画を発表しました。

来年４月から消費税率を引き上げる際に、増税分の値引きなどをうたった、いわゆる「消費税還元セール」を禁止することなどを盛り込んだ法案を、政府が国会に提出したことについて、流通業界からは、セールのしかたは企業努力の範囲内であって、新たな規制を作るべきではないなどと、批判が相次ぎました。

政府は、日本メーカーのステンレス製のパイプに中国が追加の関税をかけているのは、国際的な貿易ルールに違反しているとして、ＷＴＯ＝世界貿易機関に提訴し、紛争処理の小委員会の設置を要請しました。