２３日のニューヨーク株式市場は、東京市場の株価の急落などを受けて、取引開始直後は売り注文が広がりダウ平均株価は、一時、１２０ドル以上値下がりしたものの、その後、買い戻しの動きが出て、株価は値上がりに転じました。

先ほどから取り引きが始まった２３日のニューヨーク株式市場は、東京市場の株価の急落などを受けて売り注文が広がり、ダウ平均株価は前日より一時１００ドル以上値下がりしました。

大手電機メーカーの富士通は、採算が悪化している半導体事業などで希望退職を募った結果、予定の人数をおよそ５００人上回る２４００人余りが応募したと発表しました。

「ＩＴによる成長戦略」を議論してきた総務省の検討会は高齢者の健康管理や医療分野でＩＴの活用を進め、新しい産業を生み出すことなどを盛り込んだ報告をまとめました。

経済同友会が盛岡市で開いたセミナーで講演したアメリカのルース駐日大使は、日本経済の再生には経営者みずからが失敗を恐れずチャレンジする起業家精神を呼び覚ますことが不可欠だと呼びかけました。

１１００円以上の株価急落。背景には、これまでの株価上昇をけん引してきた外国人の投資家が、一気に株式を売り浴びせたことがあるものとみられています。

株価の急落について、甘利経済再生担当大臣は、２３日夕方、記者団に対し、「このところ株価の上昇は一本調子だったし、そのスピードも想定より速いと思っていた。利益確定売りの思惑が重なってしまったということだ。ある種のシステムで売りが売りを呼ぶこともある。それも重なった」と述べました。そのうえで、甘利大臣は「株価が下落すれば、当然、円高にふれる。ただ、うろたえることなく、しっかりと３本目の矢、成長戦略を遅滞なく実施に移したい。政府としても、地に足をつけてやるべきことをやっていく。市場の動向を注視していきたい」と述べました。

株価の急落について、経済同友会の長谷川代表幹事は、盛岡市で記者団に対し、「１０００円を超える値下がりは誰も予想しなかったのではないか。あすの値動きを見てみないと分からないが、いささか過剰反応かなという感じだ」と述べました。そのうえで、長谷川代表幹事は「これが調整局面なのかどうか、あす以降の値動きを冷静に見ないといけない。そのうえで株価の下落傾向が続くのであれば考えないといけない」と述べました。

株価の急落について、麻生副総理兼財務大臣は、２３日夕方、財務省で記者団に対し「基本的に株価は上がったり下がったりするものだから、私の立場としてこれがいいとか悪いとかをコメントするつもりはない」と述べました。

菅官房長官は、午後の記者会見で「取引時間中に公表された中国の経済指標の悪化などを受けて、日経平均株価が下落したということだが、市場に無用の混乱を生じさせないためにコメントすることは控えたい。しかし、日本の景気の先行きについては、次第に回復に向かうことが期待されており、引き続き、今後の金融市場の動向とその影響について注視していきたい」と述べました。また、菅官房長官は、記者団が「安倍政権の経済政策や参議院選挙に影響はあるか」と質問したのに対し「それは全く考えていない。経済政策の方向性は変わることはない」と述べました。