麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で、自民党が参議院選挙の公約で法人税の大胆な引き下げを盛り込んだことについて、税率自体を引き下げるよりも企業の設備投資を促す税の優遇措置を行うほうが民間主導の経済成長を目指すうえで効果的だという考えを示しました。

２１日の東京株式市場は、２０日のニューヨーク株式市場で株価が大きく値下がりしたことを受けて取引開始直後から売り注文が広がり、日経平均株価は、１万３０００円を割り込んでいます。市場関係者は「ニューヨーク市場でダウ平均株価が３５０ドル以上値下がりしたことを受けて、東京市場でもアメリカの金融緩和策が縮小に向かうことで株式市場に流れる資金が減るのではないかという懸念から、売り注文が増える展開になっている」と話しています。

２０日のニューヨーク株式市場は、アメリカの金融緩和策が早期に縮小に向かうという観測が市場に広がったことから幅広い銘柄が売られ、ダウ平均株価は３５０ドル以上、大幅に値下がりし、ことし最大の下げ幅となりました。

ニューヨーク州は、三菱東京ＵＦＪ銀行が、取り引きを禁じられていたイランやミャンマーなどに違法に送金していたとして、銀行側が２億５０００万ドル（日本円にしておよそ２４５億円）の和解金を支払うことで合意したと発表しました。

２０日のアジアの株式市場は、アメリカの金融緩和策が縮小し、投資マネーが減るのではないかという懸念などから軒並み株価が下落しました。

甘利経済再生担当大臣は、記者団に対し、アメリカの金融緩和策が縮小に向かうという見方から東京市場で株安と円安が進んだことについて、「大事なことは日本の実体経済がよくなっていると市場に認識してもらうことだ」と述べ、金融市場の動きを注視しながら、成長戦略を着実に実行していく考えを強調しました。

「日本郵政」の新しい社長に、東芝の元会長の西室泰三氏が正式に就任しました。

ソニーの株主総会が２０日開かれ、大株主のアメリカの投資ファンドが映画や音楽事業を分社化すべきだと提言していることについて、平井一夫社長は「会社の将来に関わる提言だ」として、今後、取締役会で検討していく考えを示しました。

エコカー向けのリチウムイオン電池を製造している大手商社の「三菱商事」と日本の電池メーカーは、ドイツに本社を置く世界トップクラスの自動車部品メーカー「ボッシュ」と、電池の開発や販売を行う新会社を共同で設立し、需要の拡大が見込まれる欧米の自動車メーカーなどへの販売を強めることで合意したと正式に発表しました。

２０日の東京株式市場は、アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会のバーナンキ議長の記者会見を受けて、今後、投資マネーが減るのではないかという見方から多くの銘柄に売り注文が出て、株価は値下がりしています。