国債や借入金などを合わせた国の借金の総額は、昨年度末の時点で１０２４兆円余りまで増えたことが財務省のまとめで分かりました。

来週も大手企業の決算発表が続きます。主なものでは、１２日に日産自動車、日立製作所、シャープ、１４日にソニー、メガバンク３行などが２０１４年３月期の決算発表を行います。これまでは、おおむね堅調な決算発表が続いていますが、来週もそうした傾向が確認されるか、注目されます。決算以外の主な予定です。▽１２日：景気ウォッチャー調査（４月）。▽１３日：米小売売上高（４月）。▽１５日：１−３月期ＧＤＰ、消費動向調査（４月）。▽１７日：ＡＰＥＣ貿易相会合（〜１８日、中国青島）。

鉄鋼大手３社のことし３月期の決算は、消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要で建設向けや自動車向けの出荷が好調だったことなどから、各社ともに本業のもうけを示す営業利益で大幅な増益となり、業績の回復が顕著となりました。

大手商社の昨年度の決算は、円安が利益を押し上げたことなどから、伊藤忠商事と丸紅が過去最高の利益を上げるなど４社が大幅な増益となりました。

９日の東京外国為替市場は、ヨーロッパ中央銀行が追加の金融緩和に踏み切るのではないかという見方から、ユーロを売って円を買う動きが強まって、円相場はユーロに対して１円以上値上がりしました。

東京証券取引所の１部に上場している企業のことし３月期の決算発表は９日、ピークを迎えました。経常利益はリーマンショック以降で最高となる見通しですが、来年３月期の業績予想は新興国経済への懸念などを背景に小幅な増益となる見込みです。

９日の東京株式市場は、企業の決算発表がピークを迎えるなか、今年度の業績見通しが好調な銘柄などに買い注文が出て、株価は小幅に値上がりしました。

麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの会見で、法人税の実効税率を今後、５年程度で２０％台に引き下げることが望ましいという意見が政府内で出ていることについて、「課税の対象範囲を広げないとバランスが取れない」と述べ、税率を引き下げる場合には財源の確保が必要だという考えを改めて示しました。

大手家電量販各社は、今年度の業績の見通しについて消費増税の影響はあるものの、この夏以降は省エネ性能の高い製品への買い替えが進むなどとして、売り上げはおおむね前の年度の水準を確保し、増益を見込んでいます。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会のイエレン議長が議会で証言し、オバマ政権が目指している最低賃金の引き上げについて、雇用に悪影響を及ぼすおそれもあるという認識を示しました。