損害保険会社に対して保険金の不正な請求が行われていた疑いがあるとして、金融庁が中古車販売店のガリバーを展開する会社など2社に立ち入り検査を行っていることがわかりました。中古車販売の業界では旧ビッグモーターによる不正請求が明らかになっていて、業界にこうした不正が広がっていないか、実態の解明を急ぐことにしています。

東京オリンピックの選手村を改修したマンション群「晴海フラッグ」で、来年、完成予定のタワーマンションの購入者を決める最終の抽せん会が行われました。販売元の事業者によりますと、最も人気の部屋は、過去の最高倍率に迫る241倍だったということです。

大手ソフトウエア会社の「富士ソフト」をめぐりアメリカの2つの巨大投資ファンドがそろって買収を提案する中、21日、一方の投資ファンドのKKRは多くの株主から賛同を得るため、TOB＝株式の公開買い付けの期間を延長すると発表しました。もう一方の投資ファンドはより高い買い付け価格を提示していて、争奪戦が激しくなっています。

21日の東京株式市場は、先週末のニューヨーク市場で主要な株価指数が最高値を更新した流れを受けて半導体関連の銘柄を中心に買い注文が出て日経平均株価は値上がりしています。▽日経平均株価、午前の終値は先週末の終値より129円20銭、高い3万9110円95銭、▽東証株価指数＝トピックスは1.01、上がって2689.99、▽午前の出来高は7億8705万株でした。市場関係者は「アメリカ経済の先行きが底堅いという見方から半導体関連のほか、自動車関連の銘柄でも買い注文が出ている。ただ、衆議院選挙の投開票日が控えていることから、選挙の結果を見極めようと積極的な取り引きを控える投資家も多かった」と話しています。

企業の間では人材の確保などに向けて、7％程度の高い賃上げを早期に表明する動きも出てきています。今後、中小企業を含めて高い賃上げの動きが広がるかが焦点となります。

三菱UFJフィナンシャル・グループとKDDIは、共同出資しているネット証券とネット銀行の資本関係を見直す方向で調整していることが分かりました。三菱UFJはネット証券を、KDDIはネット銀行をそれぞれ完全子会社化し、経営資源を集中するねらいで、今後の業界での競争に影響を与えそうです。

日本のエネルギーにおける太陽光発電の存在感が増す中、経済産業省は来年度から一定の要件を満たした事業者に国のお墨付きを与え、ほかの事業者の買収を後押しする制度を導入する方針を固めました。太陽光発電が増えるきっかけになった優遇措置が2032年以降、順次終了するのを前に、優良な事業者による再編を進めたい考えです。

証券最大手の野村証券をめぐり、日本国債の先物取引で価格を不正に操作したとして証券取引等監視委員会が金融庁に対して課徴金の支払いを命じるよう勧告する中、企業の間では野村証券との取り引きを見合わせる動きが出始めています。

フランスが所有する高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」を青森県の施設に新たに受け入れることについて、大手電力会社でつくる電気事業連合会の林欣吾会長は定例会見で「信頼を損なうことがないよう丁寧に説明していきたい」として県に対し、引き続き協力を求めていく考えを示しました。

今月9日に衆議院が解散され、15日には選挙戦の幕が切って落とされました。短期決戦となる衆議院選挙ですが、株式市場はこれまでどんな反応をしてきたのか…。さかのぼると、ある規則性が見えてきました。投資の格言“アノマリー”からその関係を探ります。（経済部記者 斉藤光峻）