金融市場で株価の急激な変動が続く中、財務省と金融庁、それに日銀は6日、臨時の会合を開きました。会合のあと財務省の三村財務官は世界的に急速なリスク回避の動きがあったという認識を示した上で、政府と日銀が連携して金融市場の動向を見極めていくと述べました。

国内の大企業が今年度、計画している設備投資の額は、半導体関連などへの投資が伸びることから、昨年度の実績より20％余り増える計画になっていることが政府系金融機関のまとめでわかりました。

財務省は全国の景気の現状について「一部に弱さがみられるものの、緩やかに回復しつつある」とする判断を据え置きました。先行きについては、海外での景気の下振れや金融資本市場の変動などの影響に注意が必要だとしています。

5日、日経平均株価の下落幅が過去最大となった東京株式市場。6日は、取り引き開始直後から大幅に値下がりした銘柄を買い戻す動きが出て日経平均株価は一時、3400円以上値上がりし、上げ幅は1990年10月につけた2677円54銭を超えて取り引き時間中として過去最大となりました。

物流業界の深刻な人手不足にトラックメーカーも新たな対応を始めました。普通免許で運転できる新たなトラックの投入や運転支援機能の強化を打ち出しています。

東京株式市場では5日、日経平均株価の下落幅が4400円余りとなり、1987年のブラックマンデーの翌日を超え、過去最大となりました。先週から記録的な下落が相次ぐなか、6日の取り引きで、株価の急落に歯止めがかかるのかが焦点となります。

5日のニューヨーク株式市場はアメリカの景気減速への懸念が一段と強まって、取り引き開始直後から売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、1100ドルを超える急落となりました。ダウ平均株価が取り引き時間中に1000ドルを超える急落となるのは2022年9月以来、およそ1年11か月ぶりです。

ことしの春闘での大手企業の賃上げ率は5.58％となりました。賃上げ率が5％を超えたのは、1991年以来、33年ぶりです。

日銀は、歴史的な円安水準となる中で開かれたことし6月の金融政策決定会合の議事要旨を公表し、物価の上振れリスクが高まる場合も「利上げの理由になる」との認識を共有していたことが分かりました。

週明け5日の外国為替市場では円高が一段と進み、円相場は一時、1ドル＝145円台まで値上がりして、ことし2月以来、およそ半年ぶりの水準となりました。先週末、アメリカで発表された雇用統計の結果を受けて、市場では、アメリカの景気減速への警戒感が高まり、FRB＝連邦準備制度理事会が利下げのペースを早めるのではないかとの見方が広がっていて、日米の金利差の縮小が意識されてドルを売って円を買う動きが加速しています。