コメ+89％、キャベツ+91％、はくさい+71％…。物価全体も+2.9％（消費者物価指数・東京都区部3月）。最近の物価動向を見ると、日銀が目標としている「+2％」をはるかに超えています。しかし、不思議なことに当の日銀からは「目標を超えた」という声は聞かれません。実は“別の物価”を見て、動くのを我慢しているのです。消費者の体感とはちょっと異なるこの物価。その正体とは。（経済部記者 佐々木悠介）

大手電機メーカーのシャープは、テレビ向けの大型液晶パネルを生産していた大阪 堺市の工場の土地や建物の一部について、通信大手のKDDIに100億円で売却したと発表しました。

トランプ政権が打ち出した関税政策への懸念から金融市場でリスクを避けようという動きが強まる中、4日の債券市場では日本国債が買われ、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは一時、1.17％まで低下しました。

4日の東京株式市場はトランプ政権が打ち出した関税政策への警戒感が根強く、しだいに売り注文が膨らんで日経平均株価は900円以上値下がりしました。取り引き時間中としてはおよそ8か月ぶりに3万4000円を割り込んでいます。

中国系の動画共有アプリ「TikTok」のアメリカ事業をめぐって、トランプ大統領は、アメリカ企業などによる買収を中国政府に承認させるうえで関税措置が交渉材料になるとの考えを改めて示しました。

アメリカのトランプ大統領は2日、「相互関税」として、日本には24％の関税を課すことを明らかにしました。一連の関税措置を受けて経済産業省は3日、対策本部を設置し、影響を受ける日本企業に対する資金繰り支援策などを決めました。

サウジアラビアやロシアなど主な産油国でつくるOPECプラスは、4月から始めた原油の供給拡大に関連し、5月は当初の計画よりさらに増産の量を増やすと明らかにしました。

3日のニューヨーク株式市場では取り引き開始直後から小売など幅広い銘柄で売り注文がふくらみ、ダウ平均株価は一時、1600ドルを超える大幅な値下がりとなりました。取り引き時間中の下落幅としてはことし最大です。ハイテク関連銘柄が多いナスダックの株価指数は、5％を超える急落となっています。トランプ政権が導入するとした「相互関税」の内容が予想を上回るものとなり、投資家の間でアメリカの景気や企業業績に悪影響を及ぼすという見方が広がったためです。市場関係者は「アメリカ経済はこれまで堅調に推移してきたが、各国との貿易摩擦によって減速に向かうことへの懸念が急速に高まっている」と話しています。

3日の外国為替市場は、ドルを売って円を買う動きが進んで、円相場は一時、1ドル＝145円台に値上がりしました。これは去年10月以来、およそ半年ぶりの円高ドル安水準です。トランプ大統領が2日、相互関税の詳細を公表したことを受けて、アメリカの景気の先行きへの懸念が強まったことから、アメリカの長期金利が低下し、ドル売り円買いの動きが進んでいます。

アメリカのトランプ大統領が「相互関税」として日本に24％の関税を課すと明らかにしたことについて、国内の企業などからは影響を懸念する声が相次いでいます。