日銀の金融政策の決定に関わる高田創審議委員は20日、広島市で講演し、アメリカの関税措置について「警戒モード解除の段階だ」などと述べ、追加の利上げを検討すべき状況だという認識を示しました。

中国の国家統計局は、ことし7月から9月までのGDP＝国内総生産の伸び率が去年の同じ時期と比べてプラス4.8％だったと発表しました。伸び率は前の3か月のプラス5.2％を下回り、景気の減速傾向が鮮明になりました。中国では不動産不況の長期化で内需が停滞しているほか、アメリカとの間で貿易摩擦が再び激化するのではないかという懸念が強まっていて、景気の先行きに不透明感が広がっています。

週明け20日の東京株式市場は、取り引き開始直後から買い注文が膨らみ、日経平均株価は900円以上値上がりしています。先週末、ニューヨーク株式市場で株価が上昇したことに加え、自民党と日本維新の会の間で連立政権の樹立に向けた最終的な調整が進められていることで、政治をめぐる不透明感が薄らいだという見方から多くの銘柄に買い注文が広がっています。

経団連の筒井会長は、21日からスイスのジュネーブを訪問し、WTO＝世界貿易機関の事務局長と会談します。アメリカの関税措置などで自国優先の姿勢が強まる中、WTOは十分に機能していないとして、抜本的な改革を求めることで、国際経済秩序の維持・強化につなげたい考えです。

バイクで配達中に物損事故を起こした日本郵便で働く男性が自転車での配達を命じられた問題で、“懲罰自転車”とも呼ばれているこうした命令について、社内から「やめるべきだ」という声が寄せられたことから日本郵便が昨年度、実態把握を行いましたが、各支社の担当者への確認にとどまり、広く社員への聞き取りを行わないまま、「懲罰的な業務指示は確認できなかった」と結論づけていたことが会社への取材でわかりました。専門家は「問題を把握するためには労働者にも聞き取りを行うのは当たり前で適切な調査ではない」と指摘しています。

先週、国内の株式市場で海外投資家が株式を買った額は、売った額を1兆円余り上回り、2週連続の「買い越し」となりました。自民党で高市総裁が選出され、日経平均株価は4万8000円を超えて史上最高値を更新しましたが、海外勢の積極的な買いが相場を支えていたことがうかがえます。

17日の東京外国為替市場、円相場は、大きく値上がりしました。

農林水産省によりますと、全国のスーパーで今月12日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり税込みで4142円と、前の週より63円値下がりしました。値下がりは4週連続です。

アメリカでは、地方銀行の融資先で不正が相次いだことなどで、金融機関の信用が低下する事態につながりかねないと警戒感が高まっています。

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