物価に異変です。長い間、上昇率を示す指数がほとんど変化せず、『岩盤』とも呼ばれていた品目をご存じですか。物価上昇が続く中、ついにその『岩盤』が動き出しました。いったい何が起きているのか。景気を左右しそうな異変の背景を追いました。（経済部 佐々木悠介）

政府の新しいエネルギー基本計画の素案でこれまで「依存度を低減する」としてきた原子力を最大限、活用していく方針が盛り込まれたことについて大手電力会社でつくる電気事業連合会の林欣吾会長は定例会見で「大きな転換点だ」と述べ、歓迎する考えを示しました。

11月のコメの相対（あいたい）取引価格は、すべての銘柄の平均で去年の同じ月より57％上昇し、3か月連続で最高値を更新しました。

ロシアによる軍事侵攻を受けるウクライナと日本の経済的な連携を強化し、現地の復興を後押ししようと、日本に住むウクライナ人などが商工会議所を設立し、20日、初めての会合が都内で開かれました。

コメの大幅な値上がりが続いていることについて、江藤農林水産大臣は閣議のあとの記者会見で、背景の1つには集荷業者の間で新米の確保に向けた競争が過熱していることがあるという見方を示しました。

20日の東京外国為替市場は、日銀が追加の利上げに慎重だという見方から円を売ってドルを買う動きが進み、円相場は一時、1ドル＝157円台後半まで値下がりしました。

来年度の税制改正をめぐり、自民・公明両党はそれぞれ税制調査会の会合を開き「年収103万円の壁」を見直し、控除額を123万円に引き上げるなどとした税制改正大綱を了承しました。

日銀は19日、マイナス金利政策をはじめ、過去25年間にとられた異例の金融政策の効果などを分析した「多角的レビュー」を公表しました。経済や物価を押し上げる効果を発揮した一方、金融市場などに副作用をもたらしたなどと指摘していて、この先、追加の利上げを目指す日銀は、副作用に目配りしながら政策を運営することになります。

19日のニューヨーク外国為替市場では、日銀の植田総裁の発言から追加の利上げに慎重だという受け止めが広がり、日米の金利差が意識されたことで円を売ってドルを買う動きが進み、円相場は一時、1ドル＝157円台後半まで値下がりしました。これは、ことし7月中旬以来、およそ5か月ぶりの円安水準です。市場関係者は「アメリカのFRB＝連邦準備制度理事会のパウエル議長の会見の内容から、FRBによる利下げのペースは今後、緩やかになるという見方が強まっていることも、円売り・ドル買いの動きにつながっている」と話しています。

三菱UFJ銀行の行員が支店の貸金庫から10数億円相当の金品を盗み取っていたことについて、全国銀行協会の福留朗裕会長は19日の会見で業界団体のトップとして陳謝したうえで、業界全体で管理体制を強化し再発防止に取り組む考えを示しました。