鉄鋼最大手の日本製鉄は、今年度のグループ全体の業績予想を上方修正し、最終的な損益は、これまでの予想より赤字幅が500億円縮小して1200億円の赤字になるとの見通しを示しました。新型コロナウイルスの影響で、一時的に落ち込んでいた自動車向けの鋼材の生産が持ち直していることが主な要因です。

5日の東京株式市場は、多くの銘柄に買い注文が広がり、日経平均株価は、400円以上値上がりしました。

自動車メーカーの「SUBARU」は、世界的な半導体不足で部品が十分調達できずに車の生産を減らすことになったため、今年度1年間の販売台数の見通しがこれまでよりおよそ4万3000台少ない86万8000台になると発表しました。また、これに伴って今年度のグループ全体の営業利益をこれまでの1100億円の見通しから1000億円に下方修正しました。

京都市に本社のある電子部品大手の「日本電産」は、「三菱重工業」の工作機械の子会社を買収すると発表し、EV＝電気自動車の市場拡大を見据えて部品の生産能力を強化することにしています。

5日の東京外国為替市場、円相場はいくぶん値下がりし、1ドル105円台半ばで取り引きされています。市場関係者は「アメリカのバイデン政権による大型の経済対策が早期に成立するという見方などを背景に、アメリカの景気の先行きを期待してドルを買う動きがでている」と話しています。

アメリカのイエレン財務長官は、SNSでつながった個人投資家の取り引きをきっかけに特定の株価が乱高下した問題をめぐって規制当局のトップらと対応を協議しました。

政府は、日本の造船業や海運業の国際競争力を高めるために国の支援を盛り込んだ法律の改正案を、5日の閣議で決定しました。

個人消費の動向を示す総務省の家計調査によりますと、去年12月に2人以上の世帯が消費に使った金額は前の年の同じ月を0.6％下回りました。前の年の同じ月を下回るのは3か月ぶりで、新型コロナウイルスの感染が再び広がり外食や旅行の消費が落ち込んだためです。

ことしの春闘で、日産自動車の労働組合は新型コロナウイルスの影響で経営環境が厳しいとして賃上げの要求額を去年より引き下げる方針を固めました。

精密機器大手の「リコー」が4日発表した去年4月から12月までのグループ全体の決算は、新型コロナウイルスの影響でオフィス向けのデジタル複合機の販売が落ち込んだことなどから最終的な損益が224億円の赤字となりました。