東京など4都府県に25日、緊急事態宣言が出されるのを前に、休業要請の対象となるデパートなど大型の商業施設は対応に追われています。

新型コロナウイルス対策で東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に緊急事態宣言が出されることを受けて、大手旅行会社の間では対象地域を発着するツアーを中止する動きが出ています。

政府は、今月25日から来月11日までの期間、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に緊急事態宣言を出すとともに、愛媛県に「まん延防止等重点措置」を適用することを決定しました。経済界の反応です。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う“巣ごもり需要”の拡大などで、船による運搬に使うコンテナは世界的に不足する状態が続いています。

東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象にした緊急事態宣言について、経団連の古賀信行審議員会議長は東京都の小池知事とのテレビ会談のあと記者団の取材に対して、短い期間で感染拡大に歯止めをかけるため、企業や行政は、働く人たちに対し大型連休に合わせて長期休暇を取得するよう呼びかけていくべきだという考えを示しました。

経済同友会は、今月14日に大手電機メーカー「東芝」の社長を辞任した車谷暢昭氏から、副代表幹事を辞任したいという申し出があったことを明らかにしました。

航空大手のANAホールディングスは、昨年度のグループ全体の業績予想で、最終赤字の見通しを5100億円から4050億円に修正しました。新型コロナウイルスの感染の再拡大で売り上げは落ち込みましたが、コスト削減の効果で赤字幅は縮小したとしています。

自動車メーカーのホンダは、2040年に世界で販売する新車をすべてEV＝電気自動車や水素で発電するFCV＝燃料電池車にするという新たな目標を打ち出しました。ハイブリッド車を含めて、ガソリンエンジンを使う車をなくす目標を掲げたのは、国内メーカーでは初めてです。

脱炭素社会の実現に向けて、日本郵政グループは東京電力と提携し、郵便局で使う電気を再生可能エネルギーに切り替えるなど、ことし秋ごろをめどに二酸化炭素の排出量を減らす実証実験を始めることになりました。

今回の緊急事態宣言が日本経済に与える影響について、民間のシンクタンクなど4社は、GDP＝国内総生産を4000億円から6900億円余り押し下げるとする試算を相次いで発表しました。