一時、1ドル＝150円台まで値下がりして、1990年8月以来およそ32年ぶりの円安水準となった20日の東京外国為替市場の円相場。歯止めがかからない円安の背景に何があるのか。マクロ経済が専門の慶応義塾大学経済学部の小林慶一郎教授は、長期的に日本の競争力が低下していることがあると指摘します。

三菱電機の漆間啓社長は20日夕方、会見を開き「お客様や関係者、多くの皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけし、改めて深くおわびを申し上げます」と述べ、陳謝しました。そのうえで「経営者としての本気度が足りずに現場が抱えるさまざまな課題や悩みを丁寧に拾い上げることができず、社会に大きなご迷惑をおかけすることになった。不適切行為の発生自体を未然に防ぐ、全社的な仕組みを構築していきたい」と述べました。また、漆間社長は、柵山正樹元会長が不正に関与していたことが新たに判明したことを受けて、本人から「シニアアドバイザー」を辞任する意向が示され、会社として了承したことを明らかにしました。

東京外国為替市場で一段と円安が進み、円相場は一時、1ドル＝150円台まで値下がりしました。1990年8月以来、およそ32年ぶりの円安水準です。アメリカが記録的なインフレを抑え込むため大幅な利上げを続け、日米の金利差がさらに拡大するという見方から円売りドル買いが加速しました。政府・日銀は先月22日にドル売り円買いの市場介入に踏み切り、円相場は一時、1ドル＝140円台前半に戻りましたが、そこから10円近く円安が進みました。歯止めがかからない円安に市場では介入への警戒感が高まっています。

自動車メーカーのダイハツ工業は、タイヤの向きをコントロールする装置の部品に不具合があり、ハンドル操作に支障が生じるおそれがあるとして、「ハイゼット」など7車種、8万6000台余りのリコールを国土交通省に届け出ました。

20日の債券市場では日本国債が売られ、長期金利は19日に続いて2日連続で一時、0.255％に上昇しました。これを受けて日銀は臨時の国債の買い入れを行うと発表し、金利の上昇を抑え込む姿勢を鮮明にしています。

来年の主食用のコメの生産量は、ことしと同じ程度になる見通しで、コメの需要が減り続ける中、農林水産省は初めて生産量の見通しを据え置きました。

財務省が発表したことし4月から9月までの今年度上半期の貿易統計は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が11兆75億円の赤字となりました。年度の半期としては、比較可能な1979年以降で過去最大の赤字額です。原油などエネルギー価格の上昇に加えて、急速な円安の影響で輸入額が大きく膨らんだことが要因です。

19日のニューヨーク外国為替市場では大幅な利上げ観測が強まってアメリカの長期金利が上昇し日米の金利差が拡大したことで円安が一段と進み、円相場は一時、1ドル＝149円90銭台と150円に迫る水準まで値下がりしておよそ32年ぶりの円安水準を更新しました。

19日のロンドン外国為替市場では円安が一段と進み、円相場は1ドル＝149円台後半まで値下がりして、およそ32年ぶりの円安水準を更新しました。

ワイン好きが心待ちにする時期がことしも近づいてきました。ただ、例年とは値段も量も異なるようです。来月、販売が解禁されるフランス産のワインの新酒、ボージョレ・ヌーボーを積んだことし最初の航空便が19日朝、羽田空港に到着しました。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で輸送費が上昇しているうえ、円安の影響も重なり店頭価格は去年より大幅に値上がりする見通しです。