29日の東京株式市場は金融政策を決める日米の会合や主要な企業の決算発表を前に値上がりしていた銘柄を売っていったん利益を確保しておこうという動きが出て、株価は値下がりしています。

28日のニューヨーク株式市場では、アメリカと中国の貿易協議やトランプ政権による医薬品への関税措置の内容を見極めたいとして当面の利益を確保するための売り注文がやや優勢となり、ダウ平均株価は小幅に下落しました。終値は、先週末と比べて64ドル36セント安い、4万4837ドル56セントでした。

先々週＝今月18日までの週で国内の株式市場で海外投資家が買った株式の額は売った額を大きく上回り、16週連続の「買い越し」となりました。国内ではその後も株価が上昇傾向ですが、関税をめぐる米中の交渉が相場を左右するという見方が出ています。

全国のスーパーで7月20日までの1週間に販売されたコメの平均価格は、5キロあたり税込みで3585円と、9週連続の値下がりとなりました。ただ、前の週からは値下がり幅は4円と徐々に小さくなっていて、農林水産省は、随意契約の備蓄米の販売ペースが落ち着いてきていることが背景にあるとみています。

週明けの28日の東京株式市場は、半導体関連の銘柄を中心にいったん利益を確保しようという売り注文が広がって株価は値下がりしています。

金融政策を決める日銀の会合が今週開かれます。関税措置をめぐる日米の交渉は合意したものの、日銀内では当面は経済への影響を見極める必要があるといった意見が多く、市場関係者の間では政策金利を据え置くのではないかという見方が多くなっています。

25日のニューヨーク株式市場は、アメリカとEU＝ヨーロッパ連合の関税措置をめぐる交渉が進展するのではないかという期待感などから、ハイテク関連銘柄が多いナスダックの株価指数と、主要な500社の株価で算出するS＆P500の株価指数がいずれも上昇し、連日で最高値を更新しました。また、ダウ平均株価の終値は、前日と比べて208ドル1セント高い、4万4901ドル92セントとなりました。

経団連の筒井会長は、アメリカの関税措置をめぐる日米交渉の合意を高く評価するとしたうえで、政府に対し、経済対策が適切に行われるよう求めていく考えを示しました。

証券口座の乗っ取りによる不正な株式売買で生じた被害について、ネット証券大手のSBI証券と楽天証券は、原則として被害額の50％を金銭で補償することを決めました。

全国のスーパーなどおよそ6000店舗で7月20日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロ当たり税込みで3432円と、前の週より36円、値下がりしました。農林水産省は、随意契約の備蓄米によるコメ価格への影響などをより正確に示したいとして、6月から民間企業が分析した新たなデータを公表しています。