貿易相手国の関税率や非関税障壁を踏まえて自国の関税を引き上げる「相互関税」。アメリカのトランプ大統領は演説で、日本には24％の関税を課すことを明らかにしました。そのねらいや世界経済への影響などを解説動画でお伝えします。

アメリカのトランプ大統領は2日、ホワイトハウスで演説し、貿易相手国の関税率や非関税障壁を踏まえて自国の関税を引き上げる「相互関税」として、日本には24％の関税を課すことを明らかにしました。また、基本の関税率を設定してすべての国や地域を対象に一律で10％を課すこともあわせて発表し、世界経済への大きな影響が懸念されます。世界各国の反応です。

アメリカの電気自動車メーカー、テスラは、先月までの3か月間の世界での新車販売台数が、前の年の同じ時期より12.9％減少したと発表しました。イーロン・マスクCEOの政治的な活動や発言が不買運動などにつながっていて、販売の減少に影響しているとみられています。

東京証券取引所は、スタートアップ企業などが上場する「グロース市場」の上場維持の基準を引き上げる方針を明らかにしました。5年後の時価総額を100億円以上とすることで、スタートアップ企業に高い成長を促し、機関投資家からの資金を呼び込むねらいです。

4月2日の東京外国為替市場は、アメリカのトランプ大統領が日本時間の3日早朝に「相互関税」の詳細を明らかにすると見られるなか、積極的な取り引きが控えられ、円相場は小幅な値動きとなりました。

日本郵政の増田寛也社長は2日、記者会見し、ことし6月に退任する理由について「社長就任から5年半となり、大幅な若返りを図るためだ」と明らかにしました。後任の社長には根岸一行常務が昇格し、グループ内で不祥事が相次ぐ中、ガバナンスの立て直しをどう進めるかが問われることになります。

宮城と山形が地盤の金融グループ「じもとホールディングス」は、昨年度の決算で10億円以上の最終利益を確保できる見通しがついたなどとして、国が公的資金の投入に伴って保有している優先株への配当を復活させる方針を固めたことがわかりました。配当が復活すれば国の議決権がなくなるため、実質的な管理下から脱却することになります。

アメリカの経済誌フォーブスは1日、ことしの世界の富豪ランキングを発表し、アメリカの電気自動車メーカー「テスラ」のCEOで、トランプ政権で要職を務める、イーロン・マスク氏が2022年以来、3年ぶりに1位に選ばれました。マスク氏をめぐっては、政府機関の人員削減などの手法が強引すぎると批判が集まり、各地でテスラの車両が破壊される事件が相次ぎましたが、企業価値は評価された形です。

アメリカのトランプ大統領は日本時間の3日午前5時に演説し、貿易相手国と同じ水準まで関税を引き上げる「相互関税」の詳細について明らかにする見通しです。詳しい仕組みなどはまだ明らかにされていませんが、日本に対してどのような判断が示されるかが焦点となっています。

燃料の高騰や利用客の減少など鉄道をとりまく環境が厳しさを増す中、JR九州は1日から鉄道運賃を値上げしました。消費税率の引き上げを除けば、29年ぶりとなります。また、JR北海道も、燃料をはじめとした物価高への対応や人材確保を理由に運賃を平均で7.6％値上げしました。消費税率の引き上げ分を除いて運賃を値上げするのは3回目です。