今週開かれたアメリカのFRB＝連邦準備制度理事会の会合で、政策金利を据え置く決定に異例の反対を唱えた2人の理事が、8月1日、声明を公表し、トランプ大統領の関税措置による物価への影響は一時的で、雇用情勢が悪化する前に利下げに踏み切るべきだと主張しました。

トランプ大統領が新たに関税率を定める大統領令に署名し、日本については日米交渉で合意した15％に。8月7日に発動するとしています。ただ、自動車関税がいつ引き下げられるのかについては明らかにされていません。日本経済への影響について、各地の企業の声や専門家の見方をまとめました。

5月か6月か7月に追加利上げができると考えていた。つい最近まで金融政策の決定に関わっていた日銀の元審議委員は取材に対してこう振り返りました。しかし、そんな考えを瞬時に吹き飛ばしたのがトランプ関税です。8月7日からは新たな関税措置がスタート。“タカ派”な日銀は“様子見”に徹してしまいました。しばらく動けないのか、それともすぐに動き出すのか。内部を熟知した元審議委員と日銀ウォッチャーが読み解いた次の一手は。（経済部記者 榎嶋愛理）

新潟県内では、まとまった雨がほとんど降っていない影響で、上越地域のピーマンの出荷量が去年の半分以下に落ち込んでいます。

日本製鉄は8月1日、ことし4月から6月までの3か月間の決算を発表し、最終的な損益が1958億円余りの赤字となりました。この時期としては最終赤字は5年ぶりです。アメリカの大手鉄鋼メーカー「USスチール」の買収にともなって、競争法上の懸念を取り除くため、保有するアメリカの別の鉄鋼メーカーの株式を合弁相手の「アルセロール・ミタル」に譲渡したため、2315億円の損失が発生したことが主な要因だとしています。

北海道電力・泊原子力発電所3号機が再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に合格したことを受けて、武藤経済産業大臣は閣議のあとの記者会見で、来週、資源エネルギー庁の長官を現地に派遣し、地元に丁寧に説明しながら再稼働を進めていく姿勢を強調しました。

アメリカのIT大手、アップルはことし6月までの3か月間の決算を発表し、関税措置による価格上昇を懸念した駆け込み需要から主力商品の売り上げが伸びて増益となりました。

日銀は7月31日の金融政策決定会合で政策金利を据え置くことを決めました。植田総裁は会見でアメリカの関税措置の影響を丁寧に確認していく姿勢を強調しましたが、ことしの後半には国内経済は減速すると見ていて、追加の利上げに向けた判断は一段と難しくなりそうです。

アメリカのトランプ政権が、貿易赤字が大きい国や地域などを対象に、新たな関税を課す期日が日本時間の1日午後1時すぎに迫っています。ホワイトハウスの報道官は、トランプ大統領が31日中に新たな関税率を適用するための大統領令に署名すると明らかにしました。

東京電力ホールディングスは7月31日、ことし6月までの3か月間の最終的な損益が8500億円余りの巨額の赤字になったと発表しました。福島第一原子力発電所の廃炉に向けた費用を計上したことによるもので、賠償や廃炉を着実に進めるため、今後、収益力の強化が一層問われることになります。