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米国の輸出ブーム終焉へ=7-9月期GDPは下方改定の見通し
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−9月輸出、2カ月連続減少=10月小売売上高も過去最大の下げ幅−
【2008年11月16日(日)】 − 先週(13日)、米商務省が発表した9月の貿易・サービス収支の赤字幅は2カ月連続で改善した。
しかし、中身を良く見ると、それほど喜ばしいことではないことが分かる。
米国の景気後退で内需が低下して輸入が減少する一方で、軟調な個人消費に代わって米国経済の成長率を下支えしてきた輸出が急減。
第4四半期(10-12月)以降は、輸出ブームが終焉を迎えるのがほぼ確実と見られているからだ。
9月の貿易・サービス収支(季節調整済み)の赤字幅は前月比4.4%減の564億7000万ドル(約5兆5000億円)となり、市場予想の570億ドルを下回った。
直近3カ月では7月のピークの613億ドル(約5兆9000億円)から約8%も改善。
赤字幅の水準としては、2007年10月以来の約1年ぶりの低水準となっている。
内訳を見ると、輸出は前月比6.0%減の1554億ドル(約15兆1000億円)となり、8月の1653億ドル(約16兆円)や7月の1681億ドル(約16兆3000億円)から1500億ドル台半ばまで急落。
2カ月連続の減少となった。
ただ、来月に発表される10月の貿易赤字は、9月の急落の反動増が予想されているものの、これまで輸出拡大に寄与してきたドル安が反転上昇していることや、世界経済の減速が顕著になっていることから、今後、米国の輸出ブームは終焉を迎えるというのが大方の見方だ。
欧州最大の経済大国であるドイツも5年ぶりにリセッション(景気失速)に入ったことが、13日に発表された同国の第3四半期GDP統計で明らかになった。
実質GDP伸び率は市場予想の前期比+0.1%を大幅に下回る−0.5%となり、第2四半期(4-6月)の−0.4%に続いて2四半期連続でマイナス成長になっている。

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