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今週のまとめ4月7日から4月11日の週
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7日からの週は、前週の米雇用統計と週末のG7に挟まれ、材料難だった。
米FOMC議事録は米景気の減速感を強める内容だったが、市場の反応は 穏やかなものに留まった。
英中銀は政策金利を0.25%引き下げ、ECBは政策金利を4.00%に据え置いた。
個別通貨では、ドル円は102円台での取引が中心だったが103円近辺は重く、 一時100円手前へと下落する動きがみられたが買い戻しも強かった。
ユーロドルは1.56台から緩やかに上昇し、一時1.5915と最高値を更新した。
英欧景況感の差から、ユーロ買いポンド売りが進行し、最高値を更新した。
全般にはドルの上値が抑えられ、米経済への不安感は払拭できなかった。
米企業業績に注目が集まり、円相場は米株式動向に反応して神経質に 振れる場面が多かった。
市場の関心は週末のG7および次週の米主要金融機関の決算に注がれた。
(7日) 週明けの東京市場は、先週末の円高傾向から一転して円売りが強まった。
ドル円は101円台半ばから102円台半ばへと1円超の上昇となり、 クロス円も全般的に買われた。
本邦投資家からの外貨投資の動きが 観測されていた。
日経平均は寄り付きマイナスで始まったが、 次第に買いが優勢となってプラス圏へと転じたことが円安材料となった。
一方、ユーロドルはクロス円からの買い圧力も、ドル買いが先行し、 1.57台前半から1.56台前半へと下落した。
ロンドン市場では、ユーロ・ポンドの買いが中心となった。
ユーロドルは序盤軟調も、独鉱工業生産の強い結果が材料視されて買われ 1.57台を回復した。
一方、ポンドドルは英利下げ観測が根強く、上値は 限定的だった。
ユーロポンドは0.78台後半から0.79台乗せへと上昇した。
ドル円は、欧州株が堅調だったが102円台後半での揉み合いが続いた。
NY市場では、カナダ住宅建設許可が予想外に弱い数字となり、 ドルカナダが1.00台後半から1.01台乗せへと上昇した。
米株式が堅調に始まったことで、為替市場では円売り安心感がが広がったが、 後半は米アルコアなど米企業決算への警戒感から揉み合いに転じた。
ドル円は102円台半ばでの上下動を繰り返した。
(8日) 東京市場は、ユーロ買いが強まった。
ユーロドルは1.57近辺から一気に買われ、 一時1.5799と1.58台に迫り、ユーロ円も161円近辺から161.80近辺へと急伸した。
海外勢の仕掛け買いにストップを巻き込む動きが観測された。
午後は、同じ取引参加者からユーロ売りが持ち込まれ往って来いになった。
日経平均が下げ幅を拡大したことで円買いが強まり、ユーロ円は161円割れ、 ドル円は102円台前半での神経質な振幅となった。
ロンドン市場では、弱い英住宅価格を受けてポンド売りが目立った。
ポンドドルは1.98台半ばから一気に1.97割れへと下落、ユーロポンドは 0.79台後半へと上昇してユーロ導入来の高値を更新した。
欧州株式や米株先グローベックスが軟調だったことで、円買い圧力が継続した。
ドル円は101円台後半に下落、ユーロ円は161円台から160.50割れへと売られた。
ただ、株価下落が一巡後は円買いも一服した。
NY市場は、米国の悪材料が相次いだがリスク回避の動きは目立たなかった。
アルコアの決算やAMDの業績見通しが悪化、中古住宅販売成約件数は 前月を下回った。
FOMC議事録でもFRBが大幅に景気見通しを引き下げていることが 示されたが、円買いの反応は軽微に留まり、ドル円は102円台後半、ユーロ円も 161円台前半を回復した。
リスク回避懸念は一服も、積極的に円売りを仕掛ける 材料にも欠けていた。
(9日) 東京市場は、株価にらみで円買いが優勢になった。
日経平均は序盤に、米シティが 資産売却を行なうとの報道に買いが選好する場面があったが、午後には1万3千円を 割り込むなど軟調だった。
ドル円は102円台後半から102円台前半へ、ユーロ円は 161円台半ばから160円台後半へと値を下げた。
ユーロドルは1.57挟みで振幅した。
日銀は政策金利を据え置きと発表したが、材料視されず。
豪消費者信頼感指数は マイナス1.3%と4ヶ月連続の低下となり、リスク選好的な豪ドルの上昇を抑えた。
ロンドン市場では、欧州株価が上昇したことから、一転して円売りが優勢になった。
前述の米シティの資産売却に加え、中東政府系ファンドが米大手金融機関に出資の 意向と報道されたことが欧州株式市場で好感された。
ドル円は再び102円台後半に反発、ユーロ円は161円台半ばへと買われた。
ポンドは強い英鉱工業生産の結果にもかかわらず、上値が限定された。
10日の英中銀政策金利発表での利下げ観測がポンドの頭を押さえつけていた。
ユーロポンドは0.79台後半で推移した。
NY市場では、株価が軟調となったことで円買いが強まった。
IMFが米成長見通しを 下方修正したことや、業績見通しを引き下げる企業が相次いだことが響いた。
原油先物が一時112ドル台へと高騰したことも企業業績にマイナスとされた。
ドル円は102円台から101円台後半に反落、週前半の取引レンジ下限に達した。
ユーロドルが1.5750レベルを上抜けて1.58台へと上昇するなどドル売りも強まった。
(10日) 東京市場では、円高が進行、ドル円は4月1日以来の100円台後半に下落した。
ドル円は101円台後半での推移で始まったが、日経平均が売られたのをきっかけに、 101円台半ばを割り込むとストップを巻き込んで下落、午後には100.70レベルと 早朝から1円超の大幅下落となった。
ユーロ円は161円台前半から160円割れへ、 ポンド円は201円手前から199円近辺へと大きく値を下げた。
シンガポール通貨当局が通貨の政策バンドを引き上げと発表したことで、 同ドルが対米ドルで最高値を記録、さらに人民元が切り上げ後、初の1ドル=7.00元 を割り込むなどアジア通貨でもドル安が進行した。
ロンドン市場は、前半はドル売りが強まり、ドル円は100円手前へ一段安、 ユーロドルは1.5915レベルとユーロ導入来の最高値を更新した。
米リーマン・ブラザーズがファンドの清算を発表し、リスク回避的な動きが強まった。
英中銀は政策金利を0.25%引き下げ5.00%に、欧州中銀は4.00%で据え置きと 市場の予想通りの結果だった。
トリシェECB総裁は為替市場の過度の変動を懸念、 材料出尽くし感も広がり、後半はドル買い戻しが先行した。
NY市場では、米株式が消費関連、ハイテク中心に上昇したことから、一段とドル買いが 強まった。
ドル円は102円近辺へと安値から約2円の大幅上昇、ユーロドルも 1.57台前半へと大きく下げた。
リスク選好的な円売りも強まり、ユーロ円は159円近辺 から160円台前半へと反発、ポンド円も198円台から201円近辺まで買われた。
(11日) 東京市場は、前日のNY市場でのドル高・円安の地合を受けて円安水準で取引された。
日経平均が米株上昇を好感して堅調に推移、午後には300円超の上昇となった。
ドル円は102円近辺で揉み合い、一時102.30レベルと高値を更新した。
ドル全般にドル高水準での取引となり、ユーロドルは1.57台後半で推移した。
クロス円はドル円と同様にユーロ円161円近辺など円安水準で取引された。
G7を控えて取引を手控える参加者が多かった。
ロンドン市場では主要な経済指標の発表は無く、ユーロポンドが0.80台回復など クロス通貨の動きが中心となった。
その後、GEの第1四半期の決算が発表されると、 NY時間にかけてリスク回避の動きが強まり、円買いドル売りが優勢となった。
GEの第1四半期の決算は予想を下回り、また見通しも下方修正されたことで、 きのうは一服していた企業業績への懸念が市場全体に再び強まった。
ミシガン大消費者信頼感指数が63.2と83年3月以来26年ぶりの低水準となり、消費者 のマインド低下を示す結果となったことも、米経済の先行き不透明感を高め、NY株式 市場でダウ平均が大幅に下落する中、為替市場ではリスク回避の円買いが更に加速、 ドル円は100円台に再び下落している。

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