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米財務長官の素顔(FINANCIAL TIMES)
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- 米ゴールドマン・サックスCEO(最高経営責任者)から米財務長官に転じたヘンリー・ポールソン氏(62歳)にとってこれまで、交渉をまとめることが悩みの種だったことはなかった。 ところが今回は、最大7000億ドルの公的資金で金融機関から不良債権を買い取ることを柱とする金融安定化法案*1を議会に認めさせるため、必死の手段に出た。民主党のナンシー・ペロシ下院議長の前に平身低頭、ひざまずいたのだ。ペロシ議長は「あなたがカトリック信者だとは知らなかったわ」とからかった(ポールソン氏はカトリック信者ではなく、絶対禁酒を掲げるクリスチャン・サイエンスの熱心な信者である)。 2ページ半の草案が軋轢生む 1907年の金融危機を食い止めるために、当時70歳だったJ・P・モルガン氏が乗り出して以来、もっと言えば、1792年にアレクサンダー・ハミルトン初代財務長官が国債の購入資金を借りることで銀行の安定を図って以来、金融危機を収束させるために、これほど金融関連の権力を1人の人間が掌握しようとした例はない。

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