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【NY市場】協調利下げも、神経質さは相変わらず
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8日のNY市場では、主要国による協調利下げ
の効果もあり、パニック的な円買いは一時
後退した。
米株式市場は乱高下したものの、 一方的な下げにならなかったことが背景。
期待されていた協調行動が一つ行われたこ とで、わずかながら安堵感も見受けられた。
協調利下げの実質的な効果を疑問視する声 もあるが、各国金融当局者で危機感が共有 されたことは、重要な一歩と考えられる。
混乱収束までかなりの時間を要すとしても、 協調行動の意味合いは大きい。
ただ、米株式市場の通常取引開始後にFRBの AIGに対する追加融資が発表され、円買いが 強まる場面があるなど、神経質な展開は相変 わらずだった。
◆米株式市場は乱高下、FRBはAIGへ 米株式市場の値動きをにらんだ展開の中、ドル円は 99.35-100.95水準で振幅を繰り返した。
その後、FRBによるAIGへの追加融資が伝えられると、 ドル円は99.00付近へ軟化した。
クロス円は荒っぽい値動きの中、引き続き円高推移が 継続。
ユーロ円はユーロドルがしっかりと推移する中、 135.40-138.70でスウィングしたが、上値は抑えられた。
ドルやユーロに対してポンドが軟調に推移する中、 ポンド円は177.50レベルから171.50レベルまで下落。
ドル高・カナダ安推移となったことで、カナダ円も 91.75レベルから87.83レベルまで下落した。
◆ユーロ高・ポンド安継続、英利下げ余地は広いとの見方 ポンドドルは1.7588レベルから1.7260レベルまで300 ポイント超下落。
ポンド売り・ユーロ買いが続く中、 ポンドドルは下げ幅を拡大した。
ユーロと比較して英国 のほうが、利下げ余地が広いと指摘されていた。
ただ、 金融機関の安定性や景気の面から、ユーロも同等の弱さ を持っているとの見方もある。
ユーロドルは1.3600レベルから1.3754レベルまで上昇 した後、1.3646レベルまで反落。
ユーロポンドは0.7780レベルから0.7939レベルまで、 ユーロ高・ドル安推移した。
トリシェECB総裁は協調利下げに関して「協力と信頼を 示す上で非常に重要」、「引き続き必要な対策はいつ でも実施する」と発言した。
ECBの主要な責務は物価安 定とのいつもの言葉もあり、「利下げはインフレの上 振れリスクが後退したため」とも述べた。
ただ、現在は平時ではなくインフレが最も重大な問題 ではないといった主旨で、本格的な危機対応に入った ことを示した。

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