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【NY市場】円高加速も、終盤にリスク回避後退
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6日のNY市場では序盤に急激な円高が進行し
たものの、株式市場が下げ渋ったことで、
ドル円やクロス円は安値から離れた。
先週末、米金融安定化法案は成立したものの、 市場はこの制度によって信用市場の安定性が 改善するとは期待しておらず、金融当局への 信頼が失われた格好となった。
アイルランド やギリシャについでドイツも預金全額保護を 打ち出すなど、金融市場のパニックは全くお さまらず、リスク回避の円買いが加速した。
一時、先週末のNYクローズからドル円は5円 超、ポンド円は12円超の下げとなった。
ダウ平均が一時800ドル超の下げ幅となる中、 資金逃避の買いが米債や金に集まった。
ホワイトハウスのほか、米金融当局者は米 金融安定化法案の有効性を語ったが、市場 参加者はキャッシュの確保を優先させた。
ただ、終盤にかけて株式市場が安値から離れ ると、円買いの動きは後退した。
◆ドル円、100円ちょうどの節目にトライした後、2円程度反発 ドル円は100.23レベルまで円高・ドル安推移。
急激な株安を受けて東京市場から円買いが続いた。
ただ、100円ちょうどではオプションバリアーが観測 される中、一段の下値トライは阻まれた。
日銀によるレートチェックの噂も出ていた。
その後、株式市場が安値から離れたことで、ドル円も 下げ渋った。
クロス円では、ユーロ円が先週末のNYクローズ (145.04)レベルから135.09レベルまで下落。
ポンド円はNYクローズ(186.50)レベルから12円超 値を下げた。
個人投資家のロスカットや、レバレッジ 外しの動きも伝えられていた。
ただ、株安の動きが 落ち着くと、クロス円も安値から離れた。
ユーロ円は138.80レベルまで、ポンド円は178.40レベル まで水準を切り上げた。
◆ドル高基調継続、ポンドドルは2006年4月以来の安値圏へ下落 対円を除き、ドルは対主要通貨で堅調に推移。
ドルカナダは1.1086レベルまで上昇し、2007年5月以来 の高値をつけた。
ユーロドルは2007年8月以来、ポンド ドルは2006年4月の安値圏へ下落した。
リパトリ絡みのドル買い戻しフローが続いているとの 指摘があったほか、クロス円の下落もドルをサポート した。
ただ、終盤になると、調整的な動きとなり ユーロドルは1.3442レベルから1.35台前半まで、 ポンドドルは1.7332レベルから1.7465レベルまで水準 を切り上げた。
トリシェECB総裁が「金融市場のリスクを過小評価 していた」として、これまでの硬直的なスタンスを 改めるような発言も伝えられていた。
このほか、同総裁は「これまでどおり市場に必要な 全ての流動性を供給する用意があると確認した」、 「必要な限り求められる全ての流動性を供給し続ける」 とも述べた。

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