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ブッシュ大統領、74兆円の金融安定化法案に署名=下院通過受けて
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−NY株式市場、大幅下落=下院の金融法案可決でも−
【2008年10月5日(日)】 − 先週末(3日)、昨年夏以降のクレジット市場危機を克服するための切り札として打ち出した総額7000億ドル(約74兆円)の金融安定化法案(Economic Stabilization Act of 2008)が無事、下院を通過。
ブッシュ大統領は直ちに同法案に署名した。
同法案は、先週初めの9月29日に下院本会議で1回目の投票が行われ、228票対205票の反対多数で否決されてから、上院が下院に先行して同法案を可決させ、下院に再び同法案を送付。
2回目の下院投票を求めるという異例の事態となっていた。
この日の下院本会議での投票結果は賛成が263票に対し、反対は171票となり、圧倒的多数で可決された。
1回目の投票結果は反対が228票に対し、賛成が205票だったので、正反対の結果となっている。
こうした逆転劇が生まれた背景には、1回目の下院投票で否決という予想外の結果を受けて、その日のニューヨーク株式市場で、ダウ工業株30種平均が前日比777ドル(7%)安と過去最大の大幅下落を記録。
一気に金融危機とリセッション(景気失速)懸念が広がったことが大きい。
議員やその選挙区の有権者にも大きな衝撃が走ったのだ。
下院での否決という異常事態を受けて、上院は1日、当初の政府案に景気浮揚の減税対策を盛り込んだ修正案を策定。
下院に先行するという、議会の慣例に照らしても異例といわれる投票を実施した。
その結果、上院では74票対25票の圧倒的多数で、金融安定化法案が可決され、下院の再投票で可決に向けに弾みが付くのはほぼ確実と見られていた。

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