| スポンサーリンク |
米8月小売売上高、大幅減少=ガソリン価格下落でも消費刺激せず
- 記事詳細
-
−景気鈍化懸念で利下げ観測強まる=ドル、対ユーロで急落−
【2008年9月14日(日)】 − 先週末、米商務省が発表した8月の小売売上高(季節・営業日調整後)は前月比0.3%減と、市場予想の0.3%増を大幅に下回る結果となった。
7月の0.5%減(改定前は0.1%減)に続いて2カ月連続の減少だ。
また、6月と7月の過去2カ月の小売売上高の伸び率も両月合計で0.6%ポイントも引き下げられた。
4月末から7月中旬まで、約1000億ドル(約10兆8000億円)もの所得税の税還付が実施されたものの、税還付の消費刺激効果は見られず、むしろ、景気の鈍化懸念を強める結果となっている。
8月の小売売上高が減少したのは、原油安に伴うガソリン価格の下落で、ガソリンスタンドの売上高が大幅に減少したのが主な理由だ。
一方、7月は不振だった自動車販売が持ち直し、前月比19%増と、1年ぶりの大幅増となり全体の売上高を下支えした。
AAA(全米自動車協会)によると、レギュラーガソリンの全米平均価格は、7月17日に一時、1ガロン当たり4.114ドルの過去最高を記録したあと下がり始め、9月12日にはピーク時の10.7%安の3.675ドルに緩和。
これを反映して、ガソリン販売は7月の前月比0.2%増から同2.5%減へ伸びが急速に鈍化した。
好調となった自動車販売を除いた小売売上高は前月比0.7%減。
他方、低調だったガソリン販売を除いた小売売上高は横ばい、また、自動車とガソリンを除いた小売売上高は同0.4%減と、昨年12月以来8カ月ぶりの大幅下落となり、個人消費は勢いを失っている。
ガソリン価格の下落で家計が楽になった分、消費が拡大するかと思われたが、消費者は買い控えしている状況だ。
| スポンサーリンク |
