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リスクをチャンスに置き換える実力が求められる足元の金融市場
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9月4日、欧州中央銀行(ECB)は、定例理事会で政策金利を現行水準(4.25%)のまま据え置くことを決めました。
トリシェECB総裁は、理事会後の記者会見で、「景気は次第に下振れリスクが高まっている」とコメントし、景気減速への懸念を強めています。
ただインフレについても、「物価安定のためならあらゆる手段を取る」と語り、インフレへの警戒感も隠しません。
現在(8月)の消費者物価上昇率(インフレ率)が前年比プラス3.8%と、ECBの目標である2%未満を大きく上回っていることを考えれば、当然かもしれません。
景気減速のリスクは高まっているものの、インフレの警戒感も強い、というECBのスタンスから考えれば、政策金利を据え置くという今回の結果は、ある程度自然のことといえます。
以前のようにインフレ警戒一辺倒だった姿勢が変わり、(それなりに)景気減速に配慮するような発言が出てくるところをみると、ECBのスタンスは数ヶ月前に比べ明らかに変わった、つまり以前のような利上げに対する意欲の強さはなくなったと考えられます。

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