スポンサーリンク |
低迷する原油価格の深層 ― 稼働率に見る需要の減退
- 記事詳細
-
米国では9月1日にレイバーデイの休日を迎えました。
一般的には、この日をもって米国のドライブシーズンはほぼ終了すると見られています。
そのため、石油の需給という側面からみると、9月〜10月後半までの約2ヶ月は、ガソリン需要が意識される時期から暖房油需要が意識される時期へと移り変わる、いわゆる端境期を迎えたことになります。
一方、連休明けのNY市場の原油10月限の終値は4月8日以来の110ドル割れとなる109.71ドルで取引を終えました。
これにより、NY原油価格は145ドル台で推移していた7月半ば以降の約1ヶ月半で約25%の下落を記録したことになります。
今年上半期には、世界的なインフレ懸念を強める最大の要因となった原油価格がこのように下落し続けるに伴い、NY市場では投機資金の流出が続いています。
例えば、NY原油市場に現在どれだけの投機筋が参加しているかを示す指標となるCFTC報告(先物のみ)では、投機筋は8月19日に5週間ぶりに買い越しに転じたにもかかわらず、市場の規模を示している取組高は134.4万枚を記録した7月15日以降は減少し続けています。
そして最新の報告となる8月26日時点では、今年に入ってからの最小規模となる118万7,623枚にとどまるなど、盛り上がりに欠ける状況となっています。

スポンサーリンク |