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米7月中古住宅販売、5カ月ぶりの大幅増=在庫は過去最高に
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−フォークロージャー物件急増で価格は大幅低下−
【2008年8月26日(火)】 − 前日、NAR(全米不動産業協会)が発表した7月の中古住宅販売件数は前月比3.1%増の年率換算500万戸となり、市場予想を大幅に上回った。
しかし、その一方で、住宅市場の供給過剰感を示す売れ残り住宅在庫が増加するというまちまちの結果となった。
これは、フォークロージャー(住宅不動産の差し押さえ=競売)手続きに入った物件が住宅市場で急増したためで、NARによると、販売全体の33-40%をフォークロージャー物件が占めたという。
フォークロージャー物件の増加で販売価格が大幅に低下、販売件数が増加した半面、在庫も急増したのだ。
NARでは、市場は在庫が高水準のため、買い手市場になっているとし、住宅メーカーは建築を一段と抑制する必要があると指摘している。
もう一つの重要な住宅統計である米商務省の7月の新築住宅販売件数は26日に発表される予定だが、先月発表された6月の新築販売件数は市場予想を大幅に上回り、このところ、住宅市場は落ち着いた動きが続いている。
しかし、住宅在庫の増加トレンドは変わらず、このため、住宅の供給過剰感が消えず住宅価格の低下が一段と進む結果となっており、米国の住宅市場の回復の兆しは依然、見えていないのが現状だ。
エコノミストの大半は、米国の住宅市場は底打ちには近づいているとはいえ、まだ、底を打っていないという見方を変えていない。
その根拠は、フォークロージャー件数が依然増加しており、この結果、在庫水準が高止まりしている一方で、銀行も多額のモーゲージ債の評価損を抱えて、住宅ローンの貸し出しに慎重になっているからだ。
また、失業率が高水準で雇用の悪化が続いているため、住宅市場の回復は早くても今年末から来年前半にかけてという見方が大勢だ。
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