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【NY市場】原油小反落でリスク回避の動き一服
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30日のNY為替市場はドルが買い戻されている。
過去最 高値を更新していた原油がNY時間に入って伸び悩み、 小反落したことから、リスク回避の動きも一服し、為替市 場でもドルが買い戻されている。
ただ、金融株には依然として売りが継続、ハイテク株も 軟調で、不透明感は依然として強い。
ドル円は106円台前半を回復、ユーロドルは1.57台前半 まで一時下落している。
本日は月末および決算期末という企業も多く、ロンドン FIXなどに向けての実需の動きも観測されたが、特に波 乱な動きも見受けられなかった。
◆ドル円 106円台回復 ただ、上値も重い ドル円はNY時間に入って、106円台を回復している。
ロンドン時間には一時104円台に下落する場面も見られ たが、温家宝・中国首相のドル安けん制発言などもあり、 ドルは買い戻され、ドル円も下げ幅を縮小した。
NY時間に入って原油が上げ幅を縮小すると、ドル円 は106円台を回復、ストップを巻き込んで、一時106.20 近辺に上昇した。
東京時間の高値、106.40/50水準まで 戻るか注目されたが、結局106.20近辺で上値は抑えられ ている。
株式市場ではリーマン・ブラザーズが大幅に下落してお り、同社のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)もワイド 化するなど、金融機関の信用懸念は日増しに強まってお り、ドル円も更に戻りを試すまでの雰囲気はまだない。
◆ユーロ円、21日線はサポートされる ユーロ円はNY時間に入ってリバウンドし、167円台まで 戻している。
きょうは一時166.05近辺まで下落する場面も 見られた。
21日移動平均線が166.35近辺に来ており、一 時下回っていたが、サポートされた格好となっている。
ただ、 きょうの動きで、10日移動平均は完全に下抜けた格好と なり、5月以降の上昇も一服しつつある状況だ。
日本の景況感も悪化しており、1日に発表される日銀短 観も、景況感の悪化を示すとの見方が強い。
一時は円 キャリー取引が活発化してくるのではとの期待も高かっ たが、その期待も一旦後退しているようだ。
サルコジ仏大統領がユーロは対ドルで30%過大評価し ていると述べ、またECBにも慎重な対応を求めていた。
フランスのユーロ高けん制は以前続いているが、他国の 首脳にはユーロ高が原油高を相殺している点を評価、 またインフレ懸念を強くしており、ECBの利上げを支持 する意見も多い。
今週は3日木曜日にECB理事会が予定されている。
0.25%の利上げが確実視されており、市場はほぼ織込 んでいる。
注目は理事会後のトリシェ総裁の会見だが、 ECB理事は連続利下げには否定的な見解を示しており、 ここ数日のリスクを意識した動きや、足下の景況感の 悪化を考えれば、インフレ警戒は継続するものの、思っ た以上にハト派になる可能性も見て置きたいところでは ある。
◆カナダGDP予想上回るも、軟調な動き カナダの下落が目立った。
ドル買いの動きも手伝って、 ドルカナダは1.02台に上昇している。
対ユーロ、対円でも 下落しており、カナダは全面安の様相。
ただ、きょう発表された4月のカナダのGDPは予想を上 回る内容だった。
製造業や卸売りの回復が寄与、1、2月 のマイナスからリバウンドした格好となったが、GDPの総 計自体は1.23兆カナダドル(年率換算)で、依然として低 水準ではある。
インフレから世界的に利上げ観測が強まっているが、 カナダについては、景気減速がインフレを相殺、カナダ 中銀は据え置きを続けるとの見方が優勢のようだ。
ユーロカナダは1.60台を回復している。

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