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第10話「社長にまでなった人が後悔だなんて、誰も信じないわよ」(あの男の正体(はらわた))
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- (前回から読む) 「僕は後悔している、これまでの自分の人生の過ごし方を。 もう、残りはあまりないのに、いまさらだけれど、ね」 あの男が古堂房恵のマンションを訪ねるようになってからのこと、房恵にあの男が問わず語りに話し始めたことがあった。 小さなマンションの淡い藤色のじゅうたん敷きの6畳の部屋に、ダイニング・テーブル代わりに置いてある一人用の座り机に向かいあって座っていた。あの男は、体をすっかり壁にゆだねて、気持よさそうに首を前後に揺らしていた。マンションに帰る前、なじみの和食の店に寄っての遅い夕食で、二人とも少しアルコールが入っていた。 「え? あなたが? だって、あなたは内外海行の社長にまでなった人でしょう。
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