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ウランが足りない?(熊野信一郎のクロス・ボーダー)
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- 中国で著名な理論物理学者、何祚シウ氏(フーヅォシウ)が5月末、中国科学院発行の新聞に投稿した。「中国の原子力発電は絶対に飛躍的に発展できない」として、原発の耐震安全性やコストに疑問を投げかけ、性急な建設計画を批判した。 興味深いのは、「中国には豊富なウランがなく輸入も石油や天然ガスより難しい」との指摘だ。たくさん原発を造っても、燃料がボトルネックになれば意味がない。石炭価格高騰で深刻な電力不足に直面している中国ならではの視点で、日本での議論にはあまり出てこないテーマだ。 3月11日の東日本大震災以降、国際的に取引されている酸化ウランのスポット価格は20%以上急落した。各国の原発の建設計画が不透明になったためだ。

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