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「日本を反面教師に」中国は冷徹に評価(熊野信一郎のクロス・ボーダー)
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- 中国では「大事をなす」という表現がよく使われる。「力を集めて」と枕詞を置くことも多い。皆で一体となって大きな成功を収めよう。要は社会主義の優位性を示すスローガンで、共産党のリーダーも多用する語句だ。 北京五輪や上海万博といったイベントでは、こうした国家総動員の姿勢が鮮明になる。それは危機対応でも同じだ。2008年5月に発生し9万人近い犠牲者を出した四川大地震ではこの「大事をなす」が強く押し出された。 持ち前の指導力によって難局を乗り越える、または乗り切ったと見せることは、共産党一党独裁体制の正当性をアピールする機会になる。反対に失敗すれば、政治体制そのものの信任を失いかねない。

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