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【NY市場】ドル売り優勢 金利先高観に調整
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11日のNY為替市場はドル売りが優勢となった。
特に目立った経済指標の発表もなく、ドルを売る材料もなか ったが、このところ強まっている米金利先高観を見直す動き も出ていた。
急上昇していた米国債利回りも、政策金利に敏 感な2年債を中心に、低下しており、為替市場でもドルに調整 売りが入っていた。
FRBは年内に利上げする余裕はないとの見方も出ていたが、 ブラード・セントルイス連銀総裁は講演で、現在の金融政策 は適切だが、今年の後半にはインフレと対峙する必要性も 示していた。
きのうは年内0.5%の利上げの可能性を織り込む動きまで出 ていたが、現段階で、さすがにそこまでは時期尚早としても、 据え置きという見方も、また尚早といったところなのかもしれ ない。
◆ドル円は調整の動き 106台に下落 ドル売りの動きにドル円は売りが先行した。
NY時間に入ると 107円を割り込み、一時106.60近辺まで下落している。
その後、 米10年債利回りが下げ幅を縮小したことで、107円近辺に下げ 渋ったものの、軟調な展開となった。
株式市場が大幅に下落していたことも、ドル円を圧迫した。
米 半導体工業会(SIA)が今年の世界半導体売り上げの伸び率 見通しを下方修正したことで、ハイテク株が軟調で、また金融 株も投資銀行の損失はまだ膨らむのではといった観測もあり、 軟調な動きを示していた。
原油も急反発していたことから、リス ク回避の円買いも一部見られていた。
きょうの10日移動平均線は105.70近辺に来ている。
東京時間 に一時107.70近辺まで上昇していたが、2%近く上方カイ離して おり、やや過熱感も出ていた。
◆ユーロドル買戻し 10日移動平均付近 ドル売り優勢の動きの中、ユーロドルは買戻しが優勢となった。
NY時間に入って買いが加速、1.55台を回復しストップを巻き込 んで、1.5550近辺に上昇した。
本日は1.5550近辺に10日移動平 均線がきており、その付近まで回復している。
きのうは1.5450近辺まで一時下落、先週末の米雇用統計後の 上げを完全に失った格好となった。
下値の目標としては、先週 木曜日のECB理事会後のトリシェECB総裁会見前の水準であ る1.5400水準。
会見前までは、市場はECBはインフレ警戒のタカ派姿勢では あるだろうが来月の利上げまで示唆してくるとは、予想しては いなかった。
1.5400はその時の水準であるだけに来月の利上 げが確実視される中、一気に売り込むのは抵抗感もありそう だ。
一方で、連続利上げの可能性を見出す動きもあるようだが、 シュタルクECB理事は否定的な発言をしていた。
◆OECDはカナダに利下げ推奨 原油は急反発しているものの、カナダは相対的に軟調な動き となっている。
きょうはドル売りが優勢のため、ドルカナダは 1.01台後半と、きょうの安値圏での揉み合いとなったが、対欧 州通貨や円では下落している。
カナダ中銀はきのう、政策金利を大方の予想に反して据え置き、 声明でもインフレ警戒の姿勢を示唆してきた。
しかし、以前から 利下げを推奨していたOCEDはインフレは懸念だろうが利下げ の余地はあると、再度利下げを推奨しており、カナダを圧迫した 面も。

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