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【NY市場】米利上げ観測強まりドル堅調
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9日のNY為替市場はドル買いが優勢となった。
原油が急反落 していたことや、きょう発表になった中古住宅指標が予想外に 強い内容となったことも、ドル買い戻しをフォローした。
政策金利に敏感な米2年債も30ベーシス超大幅に上昇しており、 市場では米利上げ観測が強まっている。
NY連銀のガイトナー 総裁はインフレに重大なリスクは見られないとしながらも、インフ レリスクの増大により、世界中で総じて引き締め気味の金融政策 が求められる可能性を示していた。
またフィッシャー・ダラス連銀 総裁はインフレ期待の動向を懸念と、これまで同様のタカ派なス タンスを堅持している。
リーマン・ブラザーズの赤字決算が発表され、株式市場で金融株 が下落、ハイテク株も軟調に推移、円買いの動きも見られたが、 きょうは影響は限定的だった。
ポールソン米財務長官の為替介入の選択肢は排除しないとの発 言も、ドルをサポートしていた面も。
◆ドル円106円台に上昇、上値も重いが下値も堅い ドル円は106円台に上昇している。
米金利先高観が強まっており、 ドル買い優勢の中、先週に引き続き106円台に上昇した。
先週は 106.30/40水準でいずれも上値が止められており、動向が注目さ れたが、結局、きょうも上値を抑えられている。
日本の輸出企業 などの売りオーダーもあるようだ。
また、金融機関への信用リスク が払拭できない中、なかなか、上値をトライするまでは行かなかっ たようだ。
きょうは反落していたが、やはり、原油の上昇ムードも 気掛かりといったところか。
しかし、一方で、米金利先高観は次第に強まっており、106円は しっかりと維持した格好となった。
目先のターゲットである108円を 目指して地固めといった雰囲気もあった。
◆ユーロは下落 原油反落 ドル買いが強まったことで、対極にあるユーロは下落している。
先週は7月のECB利上げ観測が強まり、市場ではほぼ確実視 との見方も強まっていた。
きょうもトリシェECB総裁は講演で、 利上げの可能性について、前週述べたことを堅持、確実ではな いが、可能性はあると述べ、利上げの意思を強く滲ませている。
ただ、先週で市場はある程度織り込んだ気配もあり、きょうはドル に軍配があがった格好。
また、対ポンド、対円でも下落している。
ユーロ円は株価の軟調もあって、ロンドン時間の上げを失って いる。
◆ポンド強い動き きょうの強い生産者物価に一部では利上げの声も さすがに対ドルでは上昇しなかったが、ポンドは対ユーロ、対円で 堅調な動きを示し、比較的強い動きとなった。
住宅市場、金融機 関、そして消費者のセンチメントの低下など、英経済は強い材料 は見当たらないが、きょう発表された生産者物価は予想外の結果 となり、改めて、インフレ懸念を強くした。
英中銀の利下げ観測は後退 している。
一部では利上げの可能性も指摘され始めている。
まだ、早い とは思うが。
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